発売日当日、この日を睡眠不足になるまで待ち焦がれていた両親も上京して、みんなで都内の書店を巡ってみた。せいぜい一冊ずつ入っていればいいと思っていたので、いくつもの本屋で山積みになっている「童話」を見たときにはさすがにひっくり返った。「あとは任せて下さい」と力強く言ってくれた幻冬舎の営業の方たちの笑顔が浮かんだ。思わず涙がこぼれた。あとにも先にもぼくが「童話」の発売で泣いたのはその一回だけである。
そして、カメラを握りしめて喜ぶ両親の姿は何よりの報酬だった。
(写真は渋谷「ブックファースト」新刊売場)