053/恐怖の校正原稿(1)

 

 

【解説】(1998年)

もはや身内では伝説になっているねこぞうの校正原稿。「童話」の作り直しにあたって、最大の問題点はぼくの奇妙な文章を、いかに特徴を消すことなく、読みやすいものにするかだった。専門の校正に頼むと、確かに読みやすくはなるのだが、ぼくの文章の持つ独特のおもしろさも消えてしまうことが大問題になっていた。そんな時にたまたまぼくのゼミにいたねこぞうに「1234」の校正を手伝ってもらったことで、問題は一気に解決した。文章は文句なくきれいになった上で、まったく個性も失っていなかった。それもそのはずで、ねこぞうの校正は狂気にも似た細かさで、誤字脱字はもとより、文法の正誤のみならず、 文章のリズムの乱れ、物語的矛盾、設定のミス、時間軸のねじれ、経済感覚の統一などに至るあらゆる問題をすべて掘り起こす。しかも、校正の前に作家の文章的特徴を完全に把握して、それをすぐに模倣できるという驚異的な特技を持っているため、文章を変える場合にもその作家の書き方で変えることができる。正に作家なら誰でも喉から手が出るほどほしい人間――いや、ねこだ。(クリックすると拡大します。)

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