045/最後のハガキ
年賀状を兼ねた三枚目の遅延はハガキ。まともに作る時間もなかったので、一章のキャライラストをそのまま流用しただけのもの。しかもモノクロ。宮さんは歯を食いしばって表紙の絵を描きつつ、印刷所に通う毎日だった。ぼくは何度か病院で点滴を打ってもらいながら、最後まで四章のラストに手こずっていた。もう誰も何も言わなかった。ただ、完成させることだけがすべてだった。妥協することなく。気がつくと、ラジオからはクリスマスの歌が流れていた。外はもう冬だった。