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2005年03月02日

直木賞よりロジャーマータフ

ホラー、ファンタジー、ミステリー、SF、ラブコメ……と、物語にもいろんなジャンルがあるが、日本国内では今ひとつ認知度の低いジャンルがひとつだけある。それは「バディーもの」である。国内にもそれなりにこのジャンルの作品でヒット作は出ているのだが、おそらくそれらをすべてひとつのジャンルとして分ける習慣が日本にはない。でも、このジャンルはアメリカでは一番有名な物語のパターンであり、実はぼくが個人的に大好きなジャンルのひとつでもある。

バディーを英語で書くとbuddyとなる。これは大まかに訳すと「相棒」というような意味になる。
ただ、実際に「相棒」の英語訳としてもっとも適切なのは、すでに半分日本語化している「partner」という単語の方だと思われるので(実際、「相棒」よりも「パートナー」という外国語の方が、おそらく日本でも使用頻度も高いのではないだろうか。日本語ファンとしては実に嘆かわしい現実だ。)、じゃあbuddyとpartnerの違いは何かというと、buddyにはより親しみが込められているように思う。

ただ、その親しみは「親友」(best friend)という言葉が抱えているような甘っちょろい感覚ではなく、お互いの良い所だけでなく、悪いところもすべて見てきた上で、それでも認め合い、たまに殺し合いになりそうな大げんかをしながらも、なんとなく腐れ縁でペアになっている相手のことを指す。日本語で一番近い単語を探すなら、少々スラングになってしまうが、「ダチ」とか「ツレ」というような言葉になってしまうだろう。

もう説明しなくてもすでにお分かりかと思うが、「buddyもの」というのは、そういった腐れ縁の二人の人物が互いに反目しながら、究極的には助け合い、危機を乗り越えていく「あの類」の映画のことである。

buddyものはハリウッド映画では基本ジャンルのひとつだ。特にアメリカの警察の刑事は単独行動が許されておらず、必ず相棒とペアで動くため、刑事映画のほとんどがバディー映画か、それに近い形となっている。むしろ、一匹狼の刑事ものというのを見つけるのが難しいぐらいである。ぱっと思い浮かぶのは「ダーティーハリー」ぐらいだが、あれは個人の刑事が敵目がけてバズーカを撃つようなむちゃな話なので、そもそもリアリティーは二の次だ。

刑事物で有名なバディーものといえば、なんといっても「リーサルウェポン」のシリーズだ。相反する性格の刑事二人が無理やりペアを組まされ、最初は反目し合いながらも、やがて互いに理解を示し、究極的にはお互いを信じるようになる……という絵に描いたようなバディーものだ。べたべたと言われればそれまでだが、このシリーズの第一作はかなり好きな映画の一本で、今でもよくDVDで見返す。特典映像見たさでわざわざアメリカからリージョン違いのスペシャルバージョンを個人輸入したほど好きだ。

で、なんでこんな長い前置きをしているかというと、実は今、バディーものを書こうとしているからで、そう……次の物語は「超能力少女もの」である上に「バディーもの」でもあるのだ!(←自分でも書いていてはずかしかったので、大声を出してごまかしてみた。) もうこの時点で、直木賞の候補からは間違いなくはずれてると思う。

向山貴彦、三十四歳。子供の時は同級生の後頭部にギャラクティカマグナムを放っておりました。
まだまだまじめな文学作品は当分書けそうもありません。

投稿者 向山貴彦 : 2005年03月02日 03:12