2001/6/9 【夏の始めに】

 と、いうわけで再び夏です。
 子供の時の夏は今と違って、それはもう一日が途方もなく長くて、平均だいたい36時間ぐらいあったので、一日がゆっくり過ごせた。特に夏休みが始まってすぐの数日は本当に長かった。どのくらい長かったかというと、夜寝るときには、朝起きたのが三日前になっているほど長かった。
 日曜などは起きて、寝床で「リングにかけろ」全巻を読破してから朝ご飯を食べ、朝のアニメを三本ほど見終わってから、近所の子供と廃品回収をすませ、草野球を一試合しても、まだ昼過ぎだというぐらいのものである。それが今だと日曜日は朝起きて……
 ……朝起きたらだいたい昼である。
 夕方なんかだともっと長い。今はもうファミコンやらインターネットやら合法ドラッグやら、小学生の娯楽もずいぶん広がったので退屈する暇などないと思うが、僕の時はまだビデオもなかったので、テレビのアニメが終わってしまうと、もうあとはすることが何もなかった。せいぜい壁の模様を数えたりとかして暇を潰すぐらいである。
 当然日が暮れてからの外出など厳禁だし、電話も五分以上していたらしかられるので、友達と遊ぶことなど考えもしない。メールも携帯もある今と違って、この時間帯、子供はもう家の中に隔離されていて、朝がくるまで外界と断絶状態だった。
 だからこそ、夏、たまに近所の誰ともなく「花火をしよう」と言い出す人がいると、子供は大喜びで外に出た。日が暮れてから友達と会って遊べるのは、すごく特別なことに思えて、くたくたになるまで騒いだ覚えがある。他愛もない線香花火が盛大なショーに思えた。
 でも、そんな光景も最近はあまり見かけない。今、ぼくの近所では花火は「危険物」なので、やってはならないことになっている。もしかしたら今は花火を鑑賞するソフトとかがあって、それをみんなで眺めているから十分なのかもしれない。
 夏が夏でなくなってきたように思えるけど、それでもまた、夏です。
 いい夏になるといいな。



2001/6/10 【アメリカ人はすごい】

 アメリカ人はすごい。
 どのくらいすごいかといえば、ぼくの知り合いのアメリカ人には家族六人での合計体重が1トンを越える家がある。

 アメリカ人はすごい。
 例えばマクドナルドのチーズバーガー。
 思い浮かべてもらうとわかるが、あれは肉とチーズに調味料をかけただけの至って簡単な食べ物である。日本人の感覚からすれば「きちんとした食事」にはほど遠い、まあ、良く言ってスナックである。しかし、アメリカ人にはマックに行って、チーズバーガーを注文するときに「野菜抜き」と注文する輩がいる。「おいおい、君。ちょっと一本打ちすぎたね」などと突っ込もうとしていると、店員がそそくさと注文伝票に「ピクルス抜き」と記している。――おーい!! 君たちにとって、あれは野菜なのか!? 
 ちなみに米国でビッグマック発売当時のキャッチコピーは「一皿で全食品の入った完全食」で、同商品は健康食として売り出された。

 アメリカ人はすごい。
 ぼくの小学校時代の友達のレジーは貴の花が華奢に見えるほどのデブで、昼食時には毎回ペプシの1リットル瓶をラッパ飲みして、たまにおかわりでコーラも飲んでいた。

 アメリカ人はすごい。
 同レジーは座っただけで便器を壊したことがある。

 アメリカ人はすごい。
 典型的な小学生の昼食の弁当は「ピーナツバター&ジェリーサンド」といって、生の食パン二枚の間にピーナツバターとイチゴジャムをたっぷり挟んだシロモノである。

 アメリカ人はすごい。
 何がすごいかって、もしこのコラムを読んでも、あたりまえすぎてたぶん何がおかしいのかも分からない。「そりゃ、便器だって座ったら壊れることぐらいあるだろう。」
 ない、ない。


2001/6/13 【Klaushiere: A View】

かおぞう個展絶賛開催中!

 ということで、今、銀座では宮さんの初の個展「Klaushiere: A View」が進行中です。ここでは珍しいポムルの缶詰の販売、ペチカの手作りオムレツの屋台、ヤヤの機関車の実物大のセットなどが盛りだくさんです。フィツの人形やヴォーの魔除けにおばあちゃんの直筆サイン入り地図も大人気で――
 すみません。
 本当は「童話物語」のリトグラフの展示会なのですが、書き下ろしの作品ばかりで見応えは十分ですよ!それにポムルの缶詰はないのですが、今ではもうほかに手に入れる方法のない旧童話物語が会場限定で販売されています。よかったらぜひあそびに来てください!(ただし、宮さんの保管分を今回販売しているので、数に限りはあります。もし万が一売り切れの場合はご容赦下さい。)

 残念ながら個展まで来るのが不可能なみなさんへ;
 今しばらくお待ち下さい。次、ぼくの手が空いたら、ホームページ上で年末にでもスタジオ倉庫保管分の旧童話物語を限定販売しようと考えています。また事前にこのワンパラでお知らせいたしますので、よければたまに覗きに来てくださいね。
 「旧童話物語」についてたくさんのお便りをくださった皆様、すみませんが今しばらくお待ち下さい。ありがとうございました。


2001/6/22 【大阪を日本の首都に】

大盛況のかおぞう個展があるというのに、先週末は大阪に行くことになっていたので、けっきょく最終日まで行けそうになく、ちょっと申し訳ない気持ちなのですが、大阪に行くついでについに行ってきましたUSJ!!

 本当は半日だけのつもりが、あまりにおもしろかったので、最後の日に無理やり予定をずらして、一睡もしてないというのに、朝一番からもう一度行ってきたぐらいに楽しくて、だーい感激!思わず口調が十代の女の子になっちゃうほどるんるん。ウェブじゃなかったら、文字まで丸文字になっちゃってるかもしれないほど最高。(本来ここにハーとマークが入るが、マックの改行コードでハートマークを打つとウィンドウズで文字化けするのでパス)
 一旦家に帰ったら、おそらく二度と倉庫から出すことがないようなおみやげまでたくさん買い込んで(例:バックトゥザフューチャー・ミニスケボー)、まだ心は半分大阪に残っています。今回大阪、はじめて行ったのですが、都会にも関わらず温かい町で、道を聞いたらみんな教えてくれるし、あたりまえのように屋台のおじさんがたこ焼き一個おまけしてくれるし、ホテルのフロントの人は親切だし、何よりもUSJはあるしで、本当にいいところでした。

 決めました。
 これからはぼくの中では日本の首都は大阪です。


2001/7/5 【あれから二年……】

本日、「童話」の文庫が発売になります。まだ書店に行っていないので確認していませんが、すでに見本も届いていますので大丈夫ではないかと思います。確か上巻が消費税込み700円ぐらいで、下巻が800円ぐらいだったはずです。カラーの地図、挿し絵、その他すべてちゃんと収録されていますので御安心を。文庫版で新たに加えられているものとしては上巻末にはかなりのページ数の設定資料集「クローシャ大百科事典」が、下巻末には巽孝之先生の文庫版用の新たな解説文が付加されています。ちなみにぼくも先ほどはじめて知ったのですが、この中に先生が甜子さんのところの「十六夜月」と甲斐月さんのところの「夢のかけら」を「童話」の感想や小説が載っているサイトの代表として紹介しています。事前にお二人に連絡できずにすみません。 大変失礼しました。
 あと、文庫版で新たに加わったものに、ここと宮さんとこのURLがあります。クレジットページの隅の方にちょこんと載せただけなので、どのくらいの人が気づいてくれるか分かりませんが、もしそれを見てここに来てくださった方がいらしたら、ぜひ何か感想でも書き込んでいって下さい!掲示板へは左のメニューから「MOBS&FRIENDS」を選んでいただければとべます。――あ、あと、お買いあげありがとうございました!


 

2001/7/10

発売日の件ではいろいろとご迷惑をおかけしましたが、とりあえず文庫版もだいたい全国の書店に出そろってきたみたいです。そして、発売後五日目の今日、うれしいことに早くも大幅な増刷が決定しました! 初日からかなり出足が好調だったようで、予定外の速さで二刷りが書店にお目見えしそうです。これもみなさんの応援のおかげ! 本当に大感謝です。
 掲示板にもさっそく何人かの方が書き込んでくださって、宮山ともども喜んでいます。新しく文庫版で「童話」を知って下さった方もよろしければ、どうか一言書き込んでいってください! お待ちしています!


2001/7/11

昔はけっこう他人との勝ち負けが気になった。
 競って負けたりするととても惨めな気持ちになったり、不公平だと運命の神を呪ったりも
した。自分に勝った人間はいつも勝ってばかりいるような気がして、とても劣等感を感じたりもした。
 ところが人間を三十年もやっていると、まんざらそうでもないことに気がつく。勝つこともあれば、負けることもある。勝ち続ける人間もいなければ負け続ける人間もいない。そして、もっと大事なことは、誰かに対して優位や劣位だと感じていたことも、数年後には得てして立場が逆転していることが多いと言うことである。
 立場は必ず逆転する。これがぼくの習った大きな教訓だった。
 だから勝ったときにおごっていたら、必ず後で恥をかくし、負けたときに格別落ち込んだりすねたりすると、次に勝ったとき、あまりおおっぴらに喜べなくなってしまう。それよりも、言い意味でも悪い意味でも、人生はどこからでも逆転が可能だということを自分に言い聞かせておく方が賢明だ。
 こんなことを朝から考えたのは、今まで格闘ゲームでさんざんいたぶっていたねこぞうに、ここのところソウルキャリバーで100連敗ぐらいしているためである。
 落ち込んではいけない。
 ――いいや、年のせいじゃない!
 そう。人生は絶えず立場が逆転するのだ。
 また必ず勝てる時が来る。
 たぶん。


2001/7/12

なんか妙なところに勝手にクイズのってるし。

でも、実際これはみんな本当の話で、「童話」のハードカバー版発売の時にわざわざ日本語の専門家としてねこぞうにスタッフに加わってもらった最大の理由である。「童話らしい」単語とそうでない単語を見分けるというのは、実はけっこう大変な作業で、ねこぞうがあげている分かりやすい例以外にも無数に迷った単語はあった。
 例えば何かの折りに使った表現で「海のように深い」というのがあった。一見、読み飛ばしてしまうあたりまえの表現なのだが、よくよく考えるとクローシャには「海」がない。「水地」ならあるのだが。
 海関係ならもっとややこしいのは、アロロタフ山のシーンに出てきた「海抜」という言葉や、アルテミファで書いた「海峡」という名称。そこまで神経質にならなくてもいいか、と思ったのですが、ねこぞうが気がついてしまったのをきっかけに変えました。そうなると、もうどんな小さなことでも気にせざるを得ず、最後は何人もでしらみつぶしの単語探し。
 「ジャンプ」「神」「梅雨」「来月」「週末」「屋台」「春のような」「午後」「赤信号」「タワー」「金貨」「ロック」「毎週」などがどんどん消えていった。(理由は全部わかるかな?)でも、「チョップ」だけは本当に何がいけないのか分からず、ねこぞうに絶対消すように注意されたにも関わらず、抵抗した。「だって、日本語にないじゃん、チョップ! 『手刀を入れた』
じゃ変だろう! クローシャの人だってチョップぐらいするだろう!」けっきょくもめた末にスタッフに「チョップって変か?」と聞いて回ったら、答えをもらう前に爆笑されたので、答えを聞く必要もなくなった。ほかにも吊り橋のロープの部分をなんと呼ぶのかなどで編集者も交え、大論戦もやったが、今となれば全部いい思い出である。
 まだまだ逃したものもあると思うので、もし発見したら掲示板にでも報告して下さい。
 お礼にチョップでも。


2001/7/16

読売新聞をご購読の皆様、東京の方は15日の朝刊を、地方の方は16日の朝刊をご覧ください。2面に「童話物語」の大きな広告が掲載されています。文庫が累計15万部を突破したということで、お祝いに出版社が出して下さいました。報告が遅れてすみません。
 ぼくも今ひとつ日付に自信がなかったので、今日、遅れて知りました。あまりに大きな広告でびっくりしましたが、それ以上にあおり文句にある「天才少年
」というのにひっくり返ってしまいました。
 「天才」はもちろん、「少年」も無理があるし。
 しかし、何はともあれ、こんな素晴らしい広告を出してくださった幻冬舎さんに心からの感謝を! 本当にありがとうございます!
 そして、わずか2000部の旧版から、ハードカバーを経て、「童話」がここまでくるのを支えてくれた多くの読者の皆さんへ、本当にありがとう!
 「童話物語」はみんなの作品です。


2001/7/18

最近、カセットテープはMDに、ビデオテープはDVDに、ポケベルは携帯に、すかいらーくはガストに、と、約ひとつ関係ないものも混ざったが、世の中がどんどん進化している。十年前の品物がすでにどこにも売っていないものになることなど、昭和の時代には考えられなかった現象である。

 時代が移ろい変わり、どこの街角でも見かけたものが、いつしかどこにもないものになってしまっている。初代ファミコン、βビデオ、たまごっち、厚底ブーツ、ダイエー。――まだ消えてないのもあるが、とにかく消えそうなのは確かである。

 やまんばメイクのコギャルの皆様も、近頃かなり絶滅の危機に瀕しているので、政府も早急に保護に乗り出すべきだろう。民主党などはできもしない改革を掲げるより、いっそそっちの方を政策にした方が票を集められるかもしれない。

 いずれにしろ、こういう移ろいゆく時代を見ていて、ふと思い出してしまうのが、今からもう二十年近く前になるだろうか――レコードがCDにその座を奪われた時のことである。今から考えてみると、あの辺りからすべてが急激に進化し始めたような気がする。


 当時のぼくは流行には大変うとい、わんぱくな中学生男子だったので、CDどころかレコードプレーヤーもやっと買ったばかりだった。「将来の夢」の欄に「公務員」と書くような今の中学生男子と違って、当時の中学生男子は底知れないほどバカだったので(当時の中学生男子は「将来の夢」の欄を見ても「将来
」という漢字が読めなかったので、空白にはラーメンマンの絵を描いていた)流行を追うほど頭の回転が速くなかったのである。

 だから、ぼくがCDというものの存在に気がついたのは、久しぶりにレコード屋に行って、棚の半分が得体の知れない銀色のディスクに変わっていた時である。音楽好きの友達に聞いてみると「おまえ、遅いよ」とバカにされたので、つい悔しさから「そんなもん流行るもんか」と言ってしまい、つい勢いで「俺は絶対買わないね
」と宣言してしまった。

 もう、どのくらい当時の中学生男子が頭が悪いかというと、このくだらない一言の約束のために、90年代に入るまでアナログのレコードを聞き続けるほど当時の中学生男子はバカだった。


2001/7/28

現在、驚異的に遅れたままの新作長編も気がかりなのだが、そろそろその次のネタも仕込んでおかないといけないと焦っている。
 ぼくの場合、長編になるネタは最低でも数年前には仕込んでおかないと、書き始める時期に間に合わない。「童話」で9年、新作で6年、仕込みから設定、キャラ育成、文体形成と、作り方はほとんど味噌と同じである。実はこの「仕込み」の時期が一番楽しい。設定を「あーでもない、こーでもない」といじっていると、なぜかワクワクしてくる。子供時代にミクロマンという小さい銀色のフィギュアで秘密基地ごっこをしていた時ととてもよく似た気持ちになる。 「ここが緊急脱出口で、こっちから1号機が出撃して……」みたいなことを考えるのが未だに好きで仕方がないのだ。毎回、物語を一本書くというより、世界をひとつ作る感覚に近いと思う。
 実は「次」といっても正確には二つ以上先の作品と言うことになる。だいたいネタが熟成するのに三年ぐらいはかかるので、今からやってもギリギリ間に合うかどうかになるだろう。途中で腐ってしまうネタもあるので予備もいくつか作っておかないといけない。
 今、ぼくの頭の中には中学生の時以来よく漬かったネタの樽がだいたい七つぐらいある。どれもほぼ「童話」を仕込んだのと同じ時期に仕込んだ十年ものばかりである。お金も蓄えもないぼくだが、今はこの熟成した七つの樽が一番の財産になっている。
 漬け始める時には学校の先生に「くだらないことやってないで勉強しろ」とよく言われたものだった。――あの頃やった勉強の内容はきれいさっぱり忘れてしまったが、樽の中身はとてもいい具合に熟してきている。


2001/8/1

大変奥まった位置にある上、直リンクをひとつもはっていないので気がついていない人も大変多いかと思われる悲しい企画もの「Q&A」があまりにも不憫なので、はじめてトップで紹介してやることにしました。
 と、いうのもここに来てくださった全国の皆様に本当に聞いてみたいことがありまして。

 ぜひみなさんの知っているお奨めの遊園地、テーマパーク、遊び場、その他、レジャー施設全般を紹介してほしいのです! もともとこの手のものの大のフリークである向山なのですが、近々小説のネタにも使おうと思っているので、特に情報を集めています。ガイドブックや紹介サイトの受け売りではない、本当に行って体験した生の感想をぜひ聞かせて下さい。国内の場所ならどんな遠いところでもかまいません。すごくいいということなら、本当に行くつもりです。そして、もし本当におもしろかったら、情報を下さった方には何かお礼のプレゼントを送らせていただきます。

 書き込みは過疎ページ「Q&A」へ!
 もちろん、そのほかの書き込みもお待ちしています!


2001/8/8

実はみなさんに

折り入ってお願いが!

と、いうほど、まあ、そんなに大げさなことではないのですが、ご相談したいことがあります。実は来月、英語をまったく新しい方法論で勉強しようという試みの本を発売する予定なのですが、この期に及んで、まだ原稿が完成していません! みんな、仕事の遅いぼくが悪いのです。反省。
 今、イラストレーターのたかしまてつをさんに無理を言って短い時間でがんばってもらっているのですが、登場人物のイラストを描く段階で迷っていることがあります。
 
この本はある太った猫がマスコットとしてたびたび登場するのですが、 そのイラストをどんなものにすればいいかで悩んでいます。
  どんなものが大勢の方に馴染みやすいか、どんなものが本を読む際により興味を引いてくれるか、を考えているうち、自分たちでも訳が分からなくなってしまいました。
  そこで苦肉の策として、広く意見を聞いて回ろうということになりまして、 インターネット上にラフイラストで10種類の猫の絵をアップしています。 この10種類の猫のうち、どれが一番好きか、もしくはどれもあまり惹かれないか、衒いのない意見を聞かせていただけると助かります。
  投票所のようなページがありますので、そこでクリックしていただくだけで、 簡単に投票が可能です。一分もかからないと思います。 お忙しい中、本当に申し訳ありませんが、一人でも多くの方の 意見をいただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
  締め切りが迫っていますので、投票所は金曜までしか設置していませんが、どうぞどうぞよろしくお願いします。無記名の投票になりますので、どうぞ正直な意見をお願いします。
 投票していただければ、本当に本当に助かります。

(この際の投票所はすでに閉鎖しました)


2001/9/16

一ヶ月ぶりの更新です。すみません。
まだまだ途切れがちになると思います。
思った以上に今、作っている英語の本に凝ってしまいまして、大変なことになっています。

 ぼくが子供の時、ちょうど70年代半ばから80年代前半までの時期、仮面ライダーとウルトラマンが両方とも最盛期で、男の子は必ずどちらかの大ファンだった。ぼくは仮面ライダー派で、今、当時の写真を見るとどれも変身のポーズで写っていて、見るからに頭の悪い子供である。高杉晋作の記念碑にのっかって、ショッカーの怪人(うちの母)に向かって「行くぞ!」と叫んでいる姿など、時代が時代なら軍法会議もののバカである。――まあ、確かにポーズの種類ででその時放送されていたライダーの種類が分かるので、写真を間違えてアルバムからはがしても、すぐにいつの写真か分かって便利ではある。手をすり合わせているからこれはストロンガーで小四ぐらいか、とか。
 しかし、本当にどの写真にもことごとく仮面ライダーになりきって写っているのを見ると、どれほど当時本気でライダーに憧れていたのかがよく分かる。小学校四年ぐらいまでは大人になったら改造手術を受けてショッカーと戦おうと本気で考えていた。さすがに中学生になって、現代の医療では改造手術は無理だということは悟ったが、まだショッカーが改造してくれるかもしれないので希望は捨てていなかった。高校になるとさすがにショッカーもいないことに気がついて絶望したのだが、科学は進歩しているとテレビで言っていたので待っていればそのうち改造手術かショッカーかどっちかが出てくると思って待ち続けることにした。で、今のところ、そのまま現在に至っている。とりあえずどっちもまだ出てきていない。
 こうして三十歳になった今、冷静に振り返ってみると自分の人生観、特に「正義感」の周辺における価値観はすべて仮面ライダーから来ているものだと思う。追いつめられたときやピンチの時、ぼくの中の1号ライダーが「こうするべきだろ」と今でも語ってくることがある。何か悪いことをしてしまいそうな時、耳元でV3が「それをやったらもう一生仮面ライダーにはなれないぞ」とつぶやいてくる。仮面ライダーになれない。これはぼくにとって重大な問題である。やはり仮面ライダーにはなりたい。もし技術が整って改造手術が受けられる時代が来ても、適性試験とかがあるかもしれないので、やはり正義の味方たるもの、過去に悪いことをしていたらはねられてしまう可能性がある。
 いつかその日が来て、大々的に募集が始まって、七時のニュースで募集に集まった人の列が映されたら、きっとそのほとんどは中年ぶとりした四十台ぐらいのおやじの集まりだになると思う。そして、その行列の先頭で「三日前の朝から並んでます」と質問に答えながら、カメラに向かって変身のポースをやっているのがぼくである。それまでにはちゃんとバイクの免許をとっておかないといけないと常々思っている。


2001/10/5

今、世界はとんでもないことになっています。
 「報復」の名の下に大量殺戮が行われようとしています。人がたくさん死ぬことになります。子供もたくさん死にます。そして、世界中がそれを支持しています。誰がなんと言おうと、こんな世界は狂っています。
 どんな理由があっても人殺しはいけない。それは道徳がどうのこうの、とか、正義がどうのこうのとかではなく、それがルールだからです。人殺しでは決して何も解決されません。ぼくらはそれを学ぶために歴史を勉強しているはずです。

 残念ながら、たぶんもうこの事態を止めることはできないでしょう。
 だから、ここに来てくれている十代のみんなにお願いがあります。

 これから起こる恐ろしい出来事をどうかその目でしっかりと見ていて下さい。きれいに編集された影像ではなく、その裏で見せられない地獄のような惨状が起きていることを想像してみてください。どんなにナイーブだといわれても、見知らぬ人が死んでいくことや、それをやってしまった人たちがいることに心を痛めてください。「関係ないよ」と強がる人間ではなく、素直に泣いて悲しむ人間でいてください。
 そして、「武力行使の永久放棄」を憲法に掲げている国に住んでいることを誇りに思って下さい。学校の歴史の時間に学ばないといけないのは年表の年数や、歴史上の人物の名前では決してありません。これから起こるようなことが歴史です。どうかその目ですべてを見ていて下さい。
 このサイトでは説教臭いようなことは書かないと自分に誓ってきました。だから、今回だけ特別です。二度とこんなことは書きません。今のこの事態はそれほど異常なことなのだと気がついて下さい。ぼくからみんなへのたった一回の心からのお願いです。
 煙草なんかいくら吸ったっていい。学校なんか行かなくてもいい。勉強なんかくそくらえだと思ってもいい。だけど、どうか人が傷つくことにだけは敏感な人間でいてください。
 どうか、どうか、どうか……


2001/10/18

今やると、本気で怖い肝試し。

・アフガン七泊八日。
・牛の目玉食べ放題。
・米軍基地の前で爆竹。
・友達に小麦粉を郵送。
・中近東、空の旅。
・飛行機の中で紙吹雪。
・ニューヨークでダイハードシリーズ上映。
・吉野屋でケイレンのまね。
・ブラックユーモアの嫌いな人にこのページを見せる。
・この時期にこういうネタをサイトのトップに書く。

それにしてもこうして並べると、笑うしかないね、もう。
がんばれ、世界!


2001/10/2

この前、こんな風景を見た。

池袋の雑踏。少し寒い秋の日の夕方。
お店のショーウィンドウから外の通りを見ていると、頭上に核兵器を食らったような髪型の十代の若者二人が横断歩道の信号待ちをしていた。周りに立っている何人かのサラリーマンはみんな怪訝な顔でその二人を見ている。そこに池袋に似つかわしくないおばあさんが通りがかる。足が不自由なのか、片手には杖を持っているのだが、おばあさん、うっかり杖をはなしてしまう。すかさずそれを拾ったのが核兵器の片方。ぶっきらぼうに一言も言わず、おばあさんにその杖を差し出す。サラリーマン数人はぴくりとも動いていなかった。

その時、こんなことを考えた。

次の日の会社。あの場に居合わせたサラリーマンの一人。
社食で同僚と昼食をとっている最中。「まったく近頃の若者はおかしな服装ばかりして、敬語もしゃべれないし、目上に対する態度も悪い。ほんとにけしからん。」ほかのものも一斉にうなずく。ちなみにお互いに知らないが、このうちの一人はOLと不倫中で、一人はこの三年間一度も娘と会話をしたことがなく、一人は会社の金で煙草を買っている。だが、髪型は七三で、上司にはこれでもかという丁寧な言葉遣いで、会社のマニュアル通りの礼儀作法もマスターしているので、大変立派な大人である。若いときにはひそかにヒッピーファッションをしたこともあったが、そんなこととは関係なく、今の時代に十代として生まれていたら、間違っても金髪になんかしていないだろうと自信のある大人たちだ。

この話の教訓。

NTT DOCOMOの窓口は待たせ過ぎる。


2001/11/7

 以前から「英語の本」と呼んでいた本の正式な仕様や発売日が決まりましたのでお知らせします。
 タイトルは紆余曲折の末にけっきょく「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」という題に決まりました。大きな猫の絵が目印になります。
 発売は今月末で、全国の大きな書店ならだいたい入ると思います。遠隔の地方は来月頭になるかもしれません。「童話」と同じ幻冬舎から発売で(幻冬舎からこういう本が出るのははじめてじゃないかな?)、四六判170pぐらいの厚さです。全ページたかしまてつをさんのイラスト満載で、四色フルカラーながら定価は1300円と大冒険をしてみました。ちなみに英文学の大学教授であるうちの母との共著です。
 もちろん、ただの英語の参考書じゃありません。既存の英語の文法を一旦忘れて、文法用語を一語も使わず、箱二つと矢印だけを使って英語の仕組みを説明してみました。たぶんこれ以上簡単に英語を説明する方法はないのではないかと思います。
 英語がさっぱり分からないと言う人は最初の一章だけでも立ち読みしてみてください。英語の授業で疑問に思っているいろんなことが解決するかもしれません。英語が苦手でもう何度も挫折して、諦めている人に向けて書きました。どうかもう一度だけチャンスを下さい。きっと英語が好きになりますから。

 もちろん、ただの参考書じゃつまらないので、いろんな仕掛けもしておきました。例文はすべてつなげると長いお話になっているし、パラパラ漫画がひそかに隠れていたり、いろんな遊びがひそんでいます。探してみて下さい。
 巻末にはぼくの書き下ろしの英語のショートショートが二つ入っています。ただし、両方とも英語です。(笑)

 まあ、まあ。――本を最初から読んでもらえば、きっと英語の苦手な人でも読めるように工夫してありますので御安心を。
 二つ目のお話は「The Red Book」という怖いお話です。古本屋の隅で見つけたタイトルのない赤い本を買って、家で読んでいると、本の影にふと部屋の隅にうずくまる女の姿が見える、といけっこう本気で怖い話です。
 怖いのが苦手な人には、ほかの話はすべてパイ屋のエドと太ったでかくて図太い黒猫のエピソードなのでこちらもご心配なく。

 本の公式サイトもまもなくオープンします。
 とても気軽に読める本です。鉛筆一本必要ありません。どうぞよろしくお願いします!