2000/07/11 【最大のチェーン店】
最近はフランチャイズが全盛期。 どこもかしこもチェーン店が目につく。コンビニ、ファミレス、ファーストフードなどに至ってはもうほぼ例外なくチェーン店。ではいったい日本最大のチェーン店とはなんだろう?
セブンイレブン?あまいね。もうぜんぜん甘い。吉野屋?あるとこにはたくさんあるけどね。朝日新聞?まあ、いっぱいあるけど、それも違うね。そんなものじゃない巨大なチェーンがある。
どんな地方のどんな果ての小さな村に行っても必ずある驚異のチェーン店。もはやコンツェルンとかそんな次元では語れない……いったい何万件日本にあるのか……そう、日本最大のチェーン店、それは:「月極駐車場」おそらく月極(げっきょく)という人が社長だと思うのだが、いったいどのくらい資産のある人なのだろう。誰もが見たことがあるはずだ。
きっとあなたの家のすぐ裏にもある――月極駐車場。ただ、ひとつだけ謎が。これほど大きなチェーン店なのに、なぜマークもロゴもないのだろう。なんか月とか形取ったマークとか作ればいいのに……
うーん、謎。
2000/07/12 【施しはうけねえ】
めんどくさくてずっと確定申告をほったらかしておいたら税務署からとても素敵な赤い手紙が届いたので、よく晴れた日の午後、出かけていくことにした。とりあえず担当のおじさんを見つけて赤い手紙を見せると「なんで遅れたんですか?」と聞かれたのでシャレで「爪を切るのが忙しくてなかなか――」と言ったらくどくどと30分ほどしかられた。そのあと二時間ぐらいかけて税務署の人にいろいろ聞きながら確定申告を行ったのだが、三十にもなって用紙に書いてあるほとんどの用語の意味が分からず、係のお姉さんに一分ごとぐらいに質問するはめになってしまった。途中、「控除」をずっと「ほうじょ」と
読み間違えていたことにあとで気がついたのだが、お姉さんはたぶんぼくの職業の欄が「文筆業」になっているのを見て、気を使って正さなかったのだと思う。別に恥ずかしいことではない。 誰にだって間違いはある。ただ、次の確定申告までには最低限となりの件に引っ越していようと思う。(自分でも「源泉徴収」が温泉に関係ある何かだと思っていた時には
さすがに「まずいな、おれ」とちょっと危機感を感じた。)どうにかこうにか無事に書類の提出までこぎつけると、「税金は国民の義務ですからね。」と再度おしかりを受けたあと、
税務署の人が何か計算するのをロビーで待っていた。しばらくすると、その散々しかってくれた方が妙に気まずい顔をして戻ってきたので、どうしたのかなと思ったら、 どうやら計算した結果、ぼくの稼ぎがあまりにも少ないために、税金を払うどころか、いくらかお金を返してくれるらしいことが分かった。向こうはさんざん「金払え」と言った後だったのでだいぶ
気まずそうだったが、それよりも三十にもなって、国に同情されるような金額しか稼げないことが判明したぼくは一刻も早く県外へ旅立ちたかった。
2000/07/14 【消えたパニーニ】
マクドナルドの激安戦略に力一杯客を取られて、ミニストップがハンバーガー類の販売をやめたのが数ヶ月前。実際、これはとても賢い選択だと思った。スタジオのそばにもミニストップとマクドナルドが並んで存在しているのだが、
マクドナルドができてからというもの、ミニストップのバーガーは注文が限りなくゼロに近い数字になっていた。「大丈夫なのかな」と人ごとながら心配していたら、ある日、ハンバーガーの
メニューが店頭から消えて、代わりにショーケースに入ったパニーニというものが登場した。詳しくは知らないのだけど、ぼくの記憶が正しければパニーニは確かイタリアのサンドイッチか何か。
ミニストップのパニーニは左の絵のようなものである。まあ、それはどうでもいいんだけど。大事なのはその中の一種類であるグリルビーフである。早い話がそれまでハンバーガーに使っていた冷凍肉の
余りを一度混ぜ合わせて、形を変えたものをチーズと一緒に挟んだサンドイッチである。とてもまずい。でも、そういったまずい味が大好きなぼくとしては実はかなり気になっていた。ところが、である。今日、朝ミニストップにパンを買いに行ったら、グリルビーフのパニーニだけがなぜか姿を消している。あわてて店員に理由を問いつめると、店員は気まずそうに
周りを気にしながらぼくの耳元でぼそっとささやいた。「チーズがナニの製品なんですよ。だから……」確かにそれは問題だ。しかし、こんなところにまで波紋が来ているとは。 冷製に考えてみれば、おそらくナニ印の製品をまったく使っていないという方が不思議なぐらい、あらゆる飲食店がナニ印から何かを買っているはず。ねこぞう証言によれば、モスのシェイクが販売中止になっていたとか。
まだいろいろ回ってないので分からないが、きっといろんなところでいろんなものが販売中止の憂き目にあっているのだろう。そんなことを考えていて、ふと頭に浮かんだこと:
牛乳、ヨーグルト、チーズはだいたいどこでも同じ味なので代替えも聞くだろうが、雪印の「コーヒー牛乳」はたぶんファンという人がかなりいるはずだ。(あの茶色いと黄色の箱のやつ)
もしかしたらあれなしでは生きていけないという人もいるかもしれない。そのうち日本全土からナニ印の製品が消えたら、逆にあのコーヒー牛乳にプレミアがついて一本2000円ぐらいで取り引きされるのではないだろうか。 牛乳屋の店頭とかに「コーヒー入りました。ナニ印!本物!限定6本。格安1800円!」などの貼り紙が出されると、あっという間に売り切れる。いっそ信用を回復するまではわざと生産量をしぼって、これで儲けてみるというのはどうだろう>ナニ印
2000/07/16 【レニー・ハーリンという男】
レニーハーリンはすごい。映画というのは普通、ある程度ストーリーを大事にする。たとえそれがアクション映画であっても、ホラーであってもだ。実際に撮りたいのが、派手な爆発シーンや目を覆うような残虐な殺戮シーンであっても、そこは人間、自尊心というものがあるので、一応、何かしら体裁を整えて、そういった内容はその付属物として「やむなく」ついてきたものだとすることも多い。 その点、レニーは違う。彼にとってはストーリーなどというものはくそくらえである。彼にとっての映画はとにかくおもしろければいいのである。少々話のつじつまが合わなくったって気にもしない。
例えば「ダイハード2」では航空燃料がマッチを投げたぐらいで火がつくはずもないことなど知ったことではない、という感じで我らがマクレーン刑事はライターでジャンボジェットを吹き飛ばす。 また、同映画内ではマクレーンは飛行機のコクピットから緊急脱出装置で飛び出すが、その際、天井を先に開けていないので普通なら確実に天井にたたきつけられて死ぬ
ところだが、レニーが監督なので、そんな細かいことはくそくらえである。このような小さなディテールに世の中はあまりこだわらないことに味を占めたレニーは次の「クリフハンガー」ではプロットそのものをゴミ箱に
投げ捨てる。この映画、悪役の組織は現金輸送中のジェット機をハイジャックしようというものなのだが、その方法がレニーしか思い付かないものだ。高度数千メートル上空をぶっ飛ばすジェット機に別のジェット機で後ろから接近し、その間にロープを張って、となりのジェット機に綱渡りするというものだ。誰もが一笑にふすだろうこのとんでもないアイディアをレニーはもうただ気合いと迫力だけでやり遂げてしまう。それさえクリアしてしまえばあとは怖いものなしだ。 ジェット機の墜落した場所はストーリー進行に合わせてもっとも都合のよい箇所に何度となく変更され、使うのを忘れた複線を抱えているキャラクターは派手に重殺してごまかしてしまう。 正にレニーハーリン!これぞレニーハーリン!知性も教訓も学ぶべき事も何もないけど、とりあえず見ていておもしろい映画を作る。必ず映画スタート後、約20分で起こる大爆発を皮切りにたたみかけられるアクションシーンの連続。設定や細かいことはすべて最初の二十分に箇条書きのようにして詰め込まれるので交通教習のビデオよりつまらない導入部分さえ乗り切ればあとはクライマックスまで一直線。監督の気まぐれによって次々に殺されるキャラ。
おもしろいシーンを思い付いたら設定も統一感もくそくらえで撮ってしまう潔さ。彼が歴史に残ることはないだろう。しかし、ぼくはやはりレニーハーリンはすごい男だと思う。
2000/07/17 【その後のレニー】 レニーハーリンの新作が分かった。「ダイハード2」と「クリフハンガー」の分不相応なヒットに調子に乗ってうっかり自分の器を忘れ、数億円もかけて作った「カットスロートアイランド」がすがすがしいほどのこけ方をして、再び「エルム街4」とかを作っていた時代に逆戻りしてしまったレニーは起死回生をかけてアクションサスペンス「ロングキスグッドナイト」といういささか謎解きとどんでん返しがある作品に挑戦する。
しかし、当然知性のないレニーにとって、これは無謀な挑戦――いよいよ誰も声をかけてくれなくなってテレビ映画を撮ることになってしまった。数年テレビ映画を撮って反省の意を示したレニーに、ハリウッドは寛大にも再度声をかけてくれたので、冷静さを取り戻したレニーは原点回帰し、本来の自分の持ち味である知性のない暴力映画で勝負することを決意する。しかも、オリジナルで出したアイディアは「クリフハンガー」以外すべてこけているので、安全を期すためにネタはスピルバーグ大先生から拝借することにした。(ただ、最近のものをぱくるとばれるので、最初の頃のやつにするあたりの謙虚さがレニーらしくてよい。) こうしてできあがった「ディープブルー」は幸いにも「ジョーズ」を見たことのない年端のゆかぬ若者に受け、レニーは辛うじて劇場映画界への復帰を果たした。次はいったい何を撮るのだろうとわくわくして待っていたぼくはつい最近InternetMovieDatabaseでレニーの衝撃の新作を知った。左のポスターがそれである。すごい。もうそれ以外感想が何もない。 こんな企画を撮れるとしたらレニー以外誰が考えられよう!(ほかの監督なら企画を聞いただけで腸捻転。)ギャグ映画なのかと思ったら、さすがレニー、どうやらマジに撮っているらしい。 正にレニーのためにあるような企画だ。今からもう心がときめいて仕方がない。レニー、おれは初日、並ぶぜ。
2000/07/18 【馬鹿でも分かる「13日の金曜日」講座】
昨日、レニーの最新作「フレディvsジェイソン」を紹介したが、どうもそれが公開される前にもうひとつ「ジェイソン」の映画が作られるようだ。こちらはなんと「ジェイソンX」。 事実上の「13日の金曜日」のパート10なのだが、もはや設定がいくところまでいった感がある。なんと舞台は500年後の未来。宇宙ステーションにあるジェイソンの冷凍死体がよみがえり、宇宙ステーションの住民を殺しまくるというまるでファンがシャレで作った番外編のような設定がどうも本当に撮影されたらしい。しかも、こっちはもうすぐアメリカで公開。年末ぐらいには日本でも公開されるのではないだろうか。ショーンカニングハムの本当に怖い演出と、予想外の結末で秀逸だった「13日の金曜日1」などもはや影も形もないこのパート10。 ちなみに知らない人のためにどういう経由でこのシリーズがこんなところまで来てしまったのかを下にまとめておいた。社会勉強の一巻としてノートの隅にでもメモしておいてほしい。
パート1 ちゃんとしたスリラー。ツボを押さえた演出、的を得た脚本。ちなみに勘違いしている人が多いが、1にはまだジェイソンは出てこない。 パート2 ジェイソン初登場。こちらも1ほどでないにしろ、正当派のスリラー。「スプラッター」という映画のジャンルを確立した。
パート3 劇場では3D眼鏡をかけて見る3D作品だった。当時の流行。今のアイマックスシアターから見ると、ぜんぜんちゃちなものだったが、銛がとんでくるシーンは観客全員が避けていた。
パート4 「完結編」と銘打たれていたことから明らかに当初はここで終わらせるはずだったのだと思われる。比較的よくまとまっていて好感が持てる。
パート5 「新たなるはじまり」。
さすがに一回完結編をやってしまったのでそうすぐにジェイソンを生き返らせることもできず、今回はジェイソン不在。模倣犯がジェイソンになりすます。そのせいもあって、史上最悪の出来。
しょうもないシリーズの中でも最低はこの一本で決定。
パート6 「ジェイソンは生きていた!」タイトルまんま。でも、実はおもしろい。1以外では唯一まともな脚本。
4でジェイソンを殺したトミーが再びジェイソンに挑む。
パート7 こっからもうすべてしっちゃかめちゃか。なんと今回はジェイソン対超能力少女。7以降はホラーというよりはコメディーに入れるべき。
パート8 「ジェイソン、マンハッタンへ行く」いいのか?それでいいのか!?
パート9 「ジェイソンの最後」というタイトルだが、もちろんジェイソンは生きている。
今回のジェイソンは肉体から肉体へ乗り移れる霊体。最後には「エルム街」のフレディまで出てきて観客おいてけぼり。もはやなんでもあり。
さて、パート10の宇宙ステーションと
11のフレディとの対決を楽しみにするとしよう。パート12はどうなるのだろう。世界でも救うか?
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