2000/04/26 【新聞は間に合っています】 それがどの程度意外なことなのか自分では分からないが、実はぼくがとっている唯一の新聞は「日経流通新聞」だ。会社や学校で見たことがなければその存在自体知らない人の方が多いと思うので、一応説明しておくと、週に三回発行されているこの新聞は日本中の商売と流通の情報が掲載されているいささかマニアックな新聞で、一般のニュースは一切載っていない。「流通」というと肩ぐるしいイメージがあるが、その内容はファミレスの新メニューや各社の新製品、現在の商品の売れ行きなど、まったくつまらない一般の日本の新聞に比べると、やたらと娯楽性が高い。この新聞でしか手に入らない情報も多い。(ポッキーのチョコが実は少し薄くなった、とか)ネットの普及によって一般のニュースはいくらでも手にはいるようになった今、こういった個性のある新聞に乗り換えていくのもおもしろいように思う。
2000/05/01【呪いのワンパラ】 ゴールデンウィークに突入してみんなそれぞれ思い思いの休みを満喫しているころかと思います。宮さんのように旅行に行くも良し、ねこぞうのように実家に帰るも良し、フラのように新車でかっ飛ばすも良し。ぼく?――ぼくはゴールデンウィーク明けに編集者が原稿を取りに来るので一分一秒を惜しんでもの書きです。そんなわけですべての休みをエンジョイ中の人間が憎く感じるのです。外が快晴だともう呪文とか唱え始める。仕事の合間に外に出てお茶でも飲んでいるとはす向かいにカップルがいて、これから行くテーマパークの話でもしていた日には昔習った黒魔術で脳天にきのこでも生やしてやろうかと思ってしまう。そう。そこのモニタの前でアイスを食べながら左手で漫画のページをめくっている君。君のことだ。エロイムエッサイム、アイスがナマコ味に変われ〜。
2000/05/02 【地上戦艦ヤマト】 人生に恩人というものは誰でも数人はいると思うが、ぼくの場合、その一人がヤマト宅急便だ。締め切り直前や一日を争うスケジュールの時、何度ヤマトの正確で素早い配送能力に助けられたか。特に首都圏で始まった「即日配送」のシステムでは、関東六県の中からならどこのコンビニでも深夜五時までに預ければその日の内に都内のどこでも届けてくれるという優れものである。しかも料金は普通の宅急便と変わらない。このシステムのおかげで何度かもう不可能だと思えた締め切りをクリアすることができた。しかも今までヤマトを利用した数百回の中でただの一度として荷物がなくなったことはなかったし、遅れたことでさえ一度だけしかなかった。しかも、それは大規模な雪のためで、郵便が三日近くも遅れたことを考えれば、わずか十二時間の遅れはむしろ奇跡的だといえる。今日もぼくはヤマトの支店へと荷物を抱えて急ぐ。
2000/05/05 【フルガムの六箇条】 すべての作家を目指す人に向けてロバート・フルジャム氏が作った「作家が守るべき六箇条」というのがあります。ぼくは中学生の時以来、この六箇条を心に留めて守るように努力してきました。今日はその六箇条をここに紹介します: - 想像は知識よりも強い
- 神話は歴史よりも正しい
- 夢は事実よりも重たい
- 希望は経験に勝る
- 笑いは悲しみを癒す
- そして、愛は死よりも強い
信じられないかも知れませんが、ぼくは六箇条とも真実だと思います。
2000/05/07 【本来ならストーンブリッジ】 最近ちょっとショッキングなことを知った。 『ブリジストン』ってあの超有名タイヤ会社、ぼくは今までてっきりあれは外国のメーカーだと信じて疑わなかった。英語のロゴだってBRIDGESTONEといかにも英語でかっこいい。たぶんアメリカの会社だと勝手に決めていたのだが、どうやられっきとした日本の会社らしい。しかも本社はうちのそばにあった。でも、ショックなのはそのことじゃない。別に日本の会社でもいいのだ。むしろうれしいぐらいだ。――いったいどんな日本人がこんなかっこいい会社を作ったのか気になって仕方がなかった。何しろ「ブリジストン」なんてセンスがいい響きだし。で、調べてみると作ったのは石橋さんという方らしい。「ふーん」と思った瞬間、とんでもないことに気がついて、壮絶なショックを食らった。――えっ、なぜかって?そりゃねえ。
2000/06/14 【セブンの後追い「スタジオの過去」シリーズ1】 今でこそスタジオでもけっこうまともな仕事を引き受けているが、はじめたころは相当とんでもないことを(しかも好んで)やっていた。その代表的な仕事のひとつが現在セブンとこのトピックスで紹介されている。実に思い出深い仕事である。何しろこのジャガーというゲーム機、おもちゃのくせして日本での販売台数がスーパーコンピューターよりも少ない。特に人間工学くそくらえのデザインにしびれてしまうコントローラーと、クリアが人間レベルでは到底不可能なバランスのゲームソフトが有無を言わせなかった。詳しくはセブンのページを見てもらえば分かるが、正気ではとても思い付かない設定が説明書に平気で書いてあるので訳している最中に何度も自分で自分の訳したものに笑ってしまうことがあった。ちなみに同じ会社から出ていたハンドヘルド機はLYNXという名前で、プレイステーションぐらいの重量と大きさに乾電池六本を詰めて持ち歩けという傍若無人な販売戦略であたりまえのように大衆から無視されていた。どちらもうちのスタジオの倉庫に今も眠っている。おそらく金輪際目覚めることもないだろう。
2000/06/15 【セブンの後追い「スタジオの過去」シリーズ2】 厳密に言えばスタジオが正式にできる前なのでスタジオの仕事とはいえないのかもしれませんが、今のスタジオのメンバーでアメコミのX-MENの翻訳をやっていました。(こんなやつ)書店に自分の名前が載った本が出たのはそれが初めてだったので、けっこう思い出深い仕事です。当時はまだパソコンがなかったのでワープロで打ちだしたフキダシをひとつひとつ切り貼りで原稿を作っていました。あの時代から比べると周りの製作環境は飛躍的に伸びましたが、不思議とああいうめんどくさい作業をしていた頃の方が楽しかったように思います。これからの子供はきっとなんでもパソコンとプリンタで作って、商業印刷並みの工作に慣れ親しんでしまうのでしょうが、ハサミとのり、ガリ版とマーカーペンシルで作る喜びも忘れられないようにしていかないとな、と思っています。
2000/06/16 【セブンの後追い「スタジオの過去」シリーズ3】 今までやってきた翻訳の仕事でも「キング・オブ・奇妙」だとやはりこれに尽きるというのが『引き出物(マガジンハウス刊)』という写真集の英語の説明文を書く仕事でした。専門科の先生から日本語で書いた説明文と写真をもらったのですが、内容は極めて伝統的な日本の民芸品工芸品ばかりで、日本人でも見たことのないもののオンパレード。英文に翻訳しないといけないというのに日本語の時点でもうぜんぜん意味が分からない。「極楽五色米」とか「京友禅」を訳そうにもそんなものは最強の和英辞典でも載っていない。ひどいものになると写真を見てもそれがいったい何に用いられるのかさえ見当がつかなかったりする。(用途:「魔除け」とか平気で書いてある。「用途」なのか、それって!?)けっきょく様々な人の知識に助けてもらいながらなんとか仕事は終えたのですが、完成したものに間違いはないと思うものの、それを読んだ人に果たしてどの程度意味が伝わっているかには甚だ自信がありません。「茶の美しさをその曲線で表現した米のケーキ」が何を指しているのか分かりますか?
2000/07/01 【がお?】 アメリカでの名前がテディーだということもあって、
ぼくは昔からくまという生き物が大好きだった。 本来はこのページもMOBSではなくTEDDY BEAR LANDという 名前でやろうと思っていたのだが、くまの絵は描くのに
時間がかかってしまって頻繁に更新できないため、 仕方なく今の形になったのである。 (あと、一枚だけ描いたくまの絵を友達に見せたら 「犬って耳丸くないよ」と指摘されたこともある。)
800の「遠い国の思い出」でも書いたことがあるけど、 子供の頃に住んでいたアメリカの大学のマスコットが くまで、そこの町ではよくくまが首輪につながれて町を
散歩していた。くまは道行く人が珍しいのか、擦れ違う 人を全員「がお?」「がお?」と首を傾げて見ていて、 たまにそのへんにあるポストなんかの匂いをかいでいた。
小熊だと係員の人もなでさせてくれるので、よくこわごわと 頭をなでてやっていた。気持ちよさそうに目を細めているのが やたらとかわいかったのをよく覚えている。
ただ、臭い。 壮絶である。係員も毎日ホースで洗ってやったり床を磨いて やったりしているのに絶対に臭いはとれない。 もうもともとああいう臭いだとしか考えられない。
最近本物のくまをぜんぜん見ていないので寂しいのだが、 あの臭いがないという点で仕方なくぬいぐるみで我慢 することにしている。 そうそう。ちなみにうちの大学のくまは町がドクターペッパーの
ふるさとだったので、ドクターペッパーを瓶からラッパ飲みをする。 実にいかしたくまだ。 |