Archive for 4月 2005


すみません!

4月 16th, 2005 — 12:22pm

だいぶ仕事のスケジュールに遅れが出てしまっているため、申しわけありませんが、四月いっぱいはワンパラの更新を休ませていただきます。ごめんなさい! なるべく早く再開しますので、これに懲りずにまた遊びに来てください。お待ちしています。
では、みなさまどうぞ良い春を!

コメントは受け付けていません。 | お知らせ

事前精算機の怪

4月 15th, 2005 — 12:50am

実は前からずっと謎に思っていたことがあった。
うちの駅前にある大型デパートの駐車場がつい先頃大改装をして、今年になって再オープンしたばかりなのだが、毎回そこに車を停めるたび、どうにも不思議でしょうがないことがあった。
この駐車場、昨年までは駐車券と一緒に出口のおじさんにデパートで買ったもののレシートを渡して計算してもらう、昔ながらの方式を貫いていたのだが、さすがにそれだといつも出口周辺が渋滞してしまうためか、今年から全自動のシステムに入れ替えられた。つまり、入口で機械から券を受け取り、出口で機械にそれを差し込んで、指定された金額を払うというおなじみのものだ。2000円以上買い物をしている場合には、あらかじめ売り場で駐車券を渡して割引をしておいてもらうことになる。別にどこにでもある、ありふれた駐車場のシステムなので、これ自体不思議でもなんでもない。
……と思っていたのだが、リニューアル後、二回目ぐらいに駐車した時、奇妙なことに遭遇した。
おそらく出口の混雑を減らすためだと思うが、この駐車場にはけっこうな数の事前精算機が各階に置いてある。たまたまそのひとつの前を通ったので、あらかじめ精算をしてから車に乗ったのだが、普通はもう一度出口のところで同じ券を機械に差し込んで、ゲートをあげてもらう必要があるものだと思う。
ところが、事前精算をすませて車で出口に向かうと、窓さえ開けてないのに、いきなりぼくの前でゲートが開いた。その時はてっきり機械の故障だと思って、思わず「しまった。事前精算してなかったらタダで出られたのに!」などと姑息なことも考えたりしてみた。
で、数日後にもう一回駐車場を使う機会があったので、前回のことを思い出し、また壊れてくれないだろうかという淡い希望の元(どのくらい淡い希望かというと、三時間も停めっぱなしにして、何も買い物をしない、というほど淡い希望である)、わざと事前精算はせずに出口へ向かった。すると、前のはやはりなんらかの故障だったのだろう——しっかりゲートの機械に1800円とられた。
ということで、ぼくの中では「前回のは故障」という結論に達し、そんなこともすっかり忘れていたのだが、それからさらに一週間後、再び駐車場から出ようとしたぼくの前でまたゲートが勝手に開いた。
そう。察しのいい皆様はすでにお気付きのことだろう——今回の場合は事前精算をしていたのだ。
ぼくは思わず背筋に寒気が走った。
駐車券を見せてもいないのに、いったいなんで払い終わっていると分かるんだ?
誰かがぼくの手に持っている駐車券のスタンプを見て、リモコンでゲートを開けているのかと思い、あわてて周りを探してみるも、見張られている様子はなし。ちなみにすぐ後ろの車はしっかり停められて、ちゃんと精算もさせられている。
いったいどうやって事前精算機で精算したことを券も見ずに判別しているのだ!?
実は気になってしょうがなかったので、今日また駐車場に行って、再びわざと事前精算を見送り、ゲートに向かってみた。今度はもう油断はしていなかった。眼光を光らし、周りの人影をにらみつけながら出口へ進んだ。(前の人とバックミラー越しに目が合い、ものすごい怪訝な顔をされたりもしたが。)念のために駐車券を見られたり、赤外線で読まれたりしないようにポケットに突っ込んだままにもしておいた。
するとやはりゲートは開かない。
あまりに不思議で、首を傾げながら機械に駐車券を差し込もうとしたその時、いきなり機械の液晶画面にこっちが触れるより先、「ありがとうございました。あなたの車の駐車券番号は1527538です。」と表示されるではないか! あわてて駐車券を確認すると、正にその通りの番号である。
なんと! この機械、駐車券を発行する際に、どうやらなんらかの方法で車体を識別して、記憶しているのだ!
当然車種や色では同じ車が重なってしまうので、ナンバープレートか何かを憶えているのだろう。しかし、いったいそんなことが可能なのだろうか? そのあとずっと夕方まで考えていて、ふとぼくの車にはディーラーがただでつけてくれたETCが搭載されていることに気がついた。もしやETCと連動しているのだろうか? 
——残念ながら、まだ今回はこれ以上の結論に達していない。でも、いくらなんでもナンバープレートを機械が正確に読み取れるほどの技術があるとは思えないので、たぶんETCが正解なのではないかと思う。
おそらく、ETCの個別場号を読み取っているのだろう。
いや、そうに違いない。そう思って、とりあえずは納得することにした。
でも一方で、勝手にゲートのバーが上がる不思議な光景を見ていると、やはり本当は出口の機械の中に霊能力者が入っていて、ぼくが無意識に出しているチャクラを拾って、念力でバーを上げているのではないかという疑問も、完全には解消されないままでいる。

コメントは受け付けていません。 | エッセイ

【緊急速報】ドクターペッパー、春の新味!

4月 13th, 2005 — 1:32pm

BBSにアメリカ在住のmomaさんからドクターペッパー春の新味についての報告をいただきましたので、さっそくネットで調べてみました。(おそらく日本中に数千万ある個人BBSの中で、わざわざこのニュースを海外から書き込みしてもらったのはうち一件ではないかと思う。)
どうやら今度のDr. Pepperはチェリーバニラ味だそうで、味についてはBBSでmomaさんがおしえてくれた通り、チェリーバニラソーダのうそくさいやつにドクターペッパーの味を混ぜたもののようです。日本の一般の方には拷問のような飲み物になっているかも知れません。
飲料のカテゴリー分けなら「バリウム」と同じ種類に分類されそうなこの飲み物を、たまらなく飲みたくなってしまうのは、きっと長年の間にぼくの血液の何パーセントかがすでにドクターペッパーになってしまっているからだと思いますが、とにかく興味のある方に公式ページはこちら:
http://www.drpepper.com/CherryVanillaDP/index.aspx
実は数年前にもドクターペッパーは100年以上の歴史の中ではじめて新しい味の毒ペプを発売したことでニュースになりました。それがred fusion(レッドフュージョン)という名前の赤身がかった飲み物だったのですが、この時にはスタジオスタッフは興奮し、総力をあげて国内でred fusionを売っているところを発見し、その努力の介あって、おそらく日本在住者としてはもっとも早い段階で試飲することができました。
で、結果的にその味をひとことで言うと……
……薄いドクターペッパー。(>_<)
三缶買ったうちの一缶が未だに家の冷蔵庫に残ったままになっている事実から、我々の感想は想像に難くないと思います。
そんなわけで、正直なところ、今回はそれほど味に期待はしていません。あらゆる恐ろしいまでの語弊と偏見があることを承知の上で言いますが、現時点で「完璧な味であるドクターペッパー」をさらにおいしくする方法などないとぼくは思うのです。(今の発言でぼくが海原遊山の美食倶楽部に招待される可能性は永久に消えました。)
とはいうものの、生まれはドクターペッパーの故郷ウェーコ、産湯もドクターペッパーで、赤ちゃんミルクにもドクターペッパーを混ぜ、中学生までは毎日一本ドクターペッパーを飲んで育った生粋の毒ペプマニアとしては、やはりこの新味に興味が沸かないはずもなく、引き続き国内で販売しているところを探すつもりです。(おそらくred fusionの時と同じように、ソニープラザが数ヶ月中には輸入してくれることを期待しています。)momaさん、情報本当にありがとう!!
不幸にも——もとい、幸運にもドクターペッパーを飲んだことのないというみなさま、この機会にぜひ一度お試しになってみてはいかがでしょう? ぼく並みの毒ペプ中毒者の皆様が集まる下記のサイトで、購入方法などを紹介してくれています。感想などはいつでも掲示板でお待ちしておりますので。

ケースで買ってしまって、最初の一本があまり気に入らなかった場合でも、あわてて残りをゴミ箱にたたきこまず、数ヶ月ほど待ってみてください。漢方薬と同じぐらいじんわりと体に染み込んできて、数週間後にだんだんまた飲みたくなってきますので。
ゴミ箱にたたき込むのはそれからでも十分です。

コメントは受け付けていません。 | お知らせ

茶髪戦隊バトルシスターズ 「犯行予告」

4月 12th, 2005 — 12:58am

バトルドドメが「ソニープラザ109号」の通信管制室でモニタを調整していると、ふいにメインモニタがザビッとゆがんで、通信が入る。あわてて食べていたドーナッチョを落としそうになるドドメ。受信ボタンを押すと、メインモニタにいきなりオタ星人の首領、「団塊王」が姿を現す。
ドドメ、思わず飛び上がって身を引く。
団塊王:「我が輩は団塊王! バトルシスターズに告ぐ! 本日深夜十二時、東京タワーを爆破する。もし私を止めたければ——(ドドメしかいないのに気がついて)——なんだおまえは!?」
ドドメ:「あの……誰って……バトルシスターズですけど……。」
団塊王:「事務員か?」
ドドメ:「いえ。あの……バトルドドメって呼ばれてますけど……この前の戦闘とかの時にもいたんですが……」
団塊王、困惑した顔で画面の外の部下を見てから、もう一度ドドメの顔を見る。
団塊王:「バトルシャネルはどうした?」
ドドメ:「(あわててキョロキョロ周りを見渡す)すいません。今ちょっとみんな留守にしてて……。」
団塊王:「留守? 留守とはどういうことだ?」
ドドメ:「……その……今日新宿の伊勢丹で新しいコフレが発売されるみたいで、朝からみんな並びに出ちゃって……。」
団塊王、唖然とした表情から、だんだん怒りで額がぴくぴくしてくる。となりにいる部下を力いっぱい殴り飛ばす。
団塊王:「(吹っ飛んだ部下に向かって)なんなんだ、このキモいのは!?」
ドドメ:「あの……すみません。もう帰ってくるはずなんですけど。よかったらメッセージとか伝えておきましょうか?」
団塊王、ドドメをにらみつけるが、そのあまりに迫力のない姿に気力が萎え、あきらめたように大きな溜息をつく。
団塊王:「もういい。またかける。」
ドドメ:「(ぺこっと頭を下げて)すみません。ぼくからも連絡あったこと伝えておきますので。」
団塊王:「(モニタを切ろうとして、もう一度だけドドメを見る)おまえ、本当にバトルシスターズなのか?」
ドドメ:「あ……はい。たぶん。一応、三年契約で2007年まで。」
団塊王、首をひねりながら納得いかない表情でモニタを切る。

コメントは受け付けていません。 | エッセイ

茶髪戦隊バトルシスターズ 「サイン会」

4月 12th, 2005 — 12:14am

バトルシスターズサイン会、会場前。
遅刻したバトルドドメがゼエゼエ言いながら裏口へ駆け寄ってきて、警備員に止められる。
ドドメ:「良かった! なんとか間に合った! もうサイン会始まってますか?」
警備員1:「ごめんね。ファンの入場口はあっちね。こっちは関係者だけですよ。」
ドドメ:「いや、違うんです。ぼくの顔良く見て下さい。ほら、この衣装!」
警備員2:「なかなか良くできてるね。(警備員、ドドメの袖をつまんで、感心したように警備員1に言う)こういうの、コスプレって言うんだろ? これだけ本物そっくりの衣装なら、メンバーも見たらきっと驚くだろうね。」
会場の中から大歓声。サイン会が始まったらしい。あせって早口になるドドメ。
ドドメ:「だから、ぼくもメンバーの一人なんですよ! 今朝、ちょっと電車が止まっちゃって、ぼくが着く前にバトルバスが発車しちゃったんですよ。だから直接こっちへ——!」
警備員1:「うそ言っちゃいかんよ、君。バトルシスターズはうそをつく子は嫌いだと思うな。」
ドドメ:「(必死に首をふる)うそじゃないです! 本当にメンバーなんですよ! 良く見て下さい! だいたいサイン会、まだ四人しか来てないでしょ!」
三人の警備員、顔を見合わせる。
警備員2:「えっ? だって、バトルシスターズって四人だろ?」
警備員1:「(うなずく)四人だろ。」
警備員3:「おれ、いつもテレビ見てるけど、四人だと思うぜ。」
愕然としてるドドメを見て、警備員2がふいに眉をひそめる。
警備員2:「あ、ちょっと待てよ。そう言えば、見たことあるかも。」
ドドメ、表情が明るくなる。警備員1と3は驚いた顔で警備員2を見ている。
警備員2:「なんか前から気になってたんだけど、なんかバトルシスターズがフォーメーション作ってる時、いつも脇のところに映ってる人がいるんだよね。あれ、前からなんでいるのかと思ってたんだけど、あれってもしかして君じゃない?」
ドドメ:「(興奮気味に)そうです! それですよ! 分かってくれましたか!」
警備員2、苦い表情を浮かべる。
警備員2:「君さあ、熱烈なファンなのは分かるけど、ちょっとは彼女たちの迷惑も考えなきゃ。」
ドドメ、持っていた鞄をぼとっと落とす。
警備員1:「(身を屈めて、子供に言うように)ぼく、おうちでテレビ見て応援しよう、な? 彼女たちもその方が喜ぶと思うよ。」
ドドメ:「(もはや力ない声で)いや、だからぼくもバトルシスターズの一員で——」
会場の中から大歓声。シャネルが観客に元気よく挨拶している楽しそうな声が聞こえる。警備員2、ほかの二人の警備員に悲しそうに言う。
警備員2:「毎年いるんだよねー、こういう人。」
警備員1:「(ドドメの頭をさすって)かわいそうにチケット手に入らなかったんだね。じゃあ、こうしよう。おじさん、本番前にバトルエルメスにサインしてもらったんだけど、特別にこれを君にあげよう。(そう言って、色紙をドドメに無理に渡す)ね? だから今日はおとなしく帰ってよ。」
ドドメ:「(うろたえた表情でエルメスの色紙を見ながら)あの……」
警備員2:「よかったねー、ぼく。」
警備員3が携帯電話を切って、ほかの二人に報告する。
警備員3:「今、一応バトルサマンサベガにも連絡取って、確認しましたが「そんなメンバー知らん」って言ってます。」
警備員1:「わざわざご苦労さん。(ドドメの方に)まあ、そういうことだから、今度からテレビの前で応援しようね。その方がきっとバトルシスターズも喜んでくれると思うな。じゃあ、今日はありがとう。気をつけて帰ってね。」
警備員たち、笑いながら裏口から中へ入っていく。
裏口がバタンという音で閉まって、一人取り残されるバトルドドメ。どこからか吹いてきた風に運ばれて、サイン会のチラシがドドメの足元を吹き抜けていく。
しばらく会場の中の熱気と興奮の音を虚ろな目で聞いていたあと、エルメスのサイン色紙を両手で持って、一人うつむいたまま、会場をとぼとぼあとにする。

コメントは受け付けていません。 | エッセイ

茶髪戦隊バトルシスターズ 「戦闘会議風景」

4月 11th, 2005 — 3:13am

バトルシスターズ本拠地「ソニープラザ109号」の作戦会議室で。
ソファに転がって、ポテトチップを箸でつまんで食べながらNANAの新刊を読むバトルシャネル。そのシャネルにおそるおそるドドメが近づいてくる。ほかのメンバーは少し離れたところで爪の手入れをしたり、戦闘服にファブリーズをふってアイロンがけをしたりしている。
ドドメ:「あのさ、フォーメーションのことなんだけどさ。」
シャネル: 「(めんどくさそうに)あんだよ。なんか文句あるのかよ。」
ドドメ:「(ちょっとびびった声で)いや、そういうわけじゃないんだけど、ほら、やっぱもう一回みんなでフォーメーション考え直さない?」
シャネル:「ああっ!?」
シャネルがガタッと立ち上がる。ドドメ、思わず一歩引く。
シャネル「なんだと? (ほかのメンバーに向かって) おい、みんな。ドドメちゃんがフォーメーション気に入らないんだとさ。どうする?」
エルメス:「ちょっとどういうこと?」
サマンサベガ:「マジうざい、こいつ。むかつくー。」
ヴィトン:「うそー。やだー。信じられない。」
ドドメ:「いや、いや! ちょっと待って! 気に入るとか、気に入らないとかじゃなくてさ。ほら、ちょっと変じゃない、今のフォーメーション?」
シャネル:「なんでだよ?」
ドドメ:「だってさ、みんなは固まってかっこよくポーズとってるけど、おれだけなんか二メートルぐらい離れたところにいるじゃん。」
シャネル:「いいじゃね、目立って。」
ドドメ:「いや、二メートルってさ、なんか距離が微妙じゃん。敵の怪人とかと目が合うと、「おまえは仲間なのかどっちなんだ」っていう顔をされるわけよ。 めっちゃ気まずいんだよ。時々戦闘始まっても、おれ通行人だと思われてるみたいで、敵が誰も来てくんない時とかあるしさ。」
ほかの全員、顔を見合わせて爆笑している。ドドメ、ちょっといらついた顔になる。
ドドメ:「いや、マジ笑い事じゃないって。おれ、ドドメクラッシャー持ってるのにさ、誰もこないからすげー気まずくてさ、この前なんか思わず靴の紐がほどけたフリしたもん。」
ほかの四人、さらに爆笑する。ヴィトンが腹を抱えて死にそうになっている。
ドドメ:「あとさ、あの最後のとどめの時に出す「バトルビューティフルアタック」におれが入ってないのってやっぱまずくね?」
シャネル:「だって、おまえビューティフルじゃねえから。」
ドドメ:「そんなんおかしいよ! 一応、仲間じゃん。やっぱほかのチームとか見ても、最後はみんなでやってるよ。」
シャネル:「(笑うのをやめてむかついた顔に戻る)ほかって誰だよ。」
ドドメ:「……いや……ほら、パワーレンジャーとかさ。」
シャネル:「外人じゃねえかよ。(むなくそ悪い顔をして)そんな外人がいいんだったら外国行けよ。」
ドドメ、ちょっと傷ついたような顔になる。声は狼狽しているが、いっしょうけんめい気丈に振る舞い続ける。
ドドメ:「いや、そういうこと言うかなあ。今、そういう話してるんじゃないと思うんだけど……」
シャネル:「じゃあ、どういう話してるんだよ。」
ドドメ:「だからほら、最後の技にやっぱり——」
シャネル、ドドメの言葉を遮るように、同情的にドドメの肩をポンとたたく。
シャネル:「はいはい。分かったよ。要は仲間に入りてえんだろ。寂しかったんだよな……ドドメちゃん、かわいそうにかわいそうに。」
ドドメ:「(むくれて)いや、そういうんじゃなくて、やっぱこうチームワークっていうか……」
シャネル:「分かった。じゃあ、今度からおまえとどめの時に「ビューティフルアタック!」って叫ぶ役やれよ。でも、叫び終わったらすぐどけよな、じゃまだから。」
ドドメ:「じゃまって……ひどいよ!」
ヴィトンが向こうからネイルに仕上げのペーパーかけながらドドメに言う。
ヴィトン:「そうだよ。あんた、トロいからいつもじゃまなんだよ。この前もさ、あたしが後ろ回り蹴りしようとしたらさ、こいつぼーっと後ろに立ってるんだもん。危なく不細工な顔にまともに蹴り入れそうになって焦ったよ。」
ドドメ:「あれは後ろで援護してたんだよ!」
ヴィトン:「あたしが援護いるように見えた?」
ドドメ:「いや、でも……やっぱり不測の事態とかあるし。」
ヴィトン:「っていうかさ、おまえ後ろからこっそりついてくるからストーカーみたいでキモいんだよ。いるよな、こういうストーカー?」
ほかのみんなが一斉に「いるいる」と輪唱する。
シャネル:「(ポンとドドメの肩を再びたたいて)……ていうかさ、おまえもう次から出撃しなくていいよ。基地で夕飯作ってろよ。おまえ、料理だけはけっこういけるしさ。 この前の海老ドリアとかけっこううまかったよな。」
エルメス:「ああ、あれおいしかったね。」
サマンサベガ:「あたし、先週のトマトと生ハムのパスタがちょっと好きだったな。」
ドドメ:「(少しうれしそうに照れながら)でもおれ、やっぱり戦闘に出たいんだけど……。」
シャネル:「ご飯の仕度できたら、ちょっとぐらい参加してもいいよ。雑魚の戦闘員とか何人か残しといてやるからさ。」
ドドメ:「でも……」
シャネル:「分かった。じゃあ、怪人にもドドメキックさせてやるよ。ただし、あたしたちが倒したあとだけどね。」
ドドメ:「そんなん意味ないじゃん。」
シャネル:「だっておまえ相手動いてたらキック当たらないじゃん。」
ドドメ:「……。」
突然ヴィトンが立ち上がって、あわててシャネルに言う。
ヴィトン「あ、シャネル! クドカンの新しいドラマ始まるよ!」
シャネル「(今までよりずっとあわてた声で)うそ! やばっ! (ドドメに早口で)じゃあな、ドドメ。ちゃんと寝る前に女子トイレの床磨いとけよ。あしたチェックするからな。」
ドドメ:「いや、ちょっと待って——」
ドドメ、引き留めようとするが、全員テレビを見に出て行く。ドドメ、一人会議室にとり残され、しばらくいじけた顔で床を見ていたあと、長い溜息をつく。やがて黙ってメモ帳を取り出し、それに「エビ、生クリーム、マッシュルーム(缶詰)、とろけるチーズ(細ぎり)」と書いて、溜息をついて出て行く。
(……つづく……かも。)

コメントは受け付けていません。 | エッセイ

お〜い、お茶〜。

4月 8th, 2005 — 4:00pm

お茶業界も大変だ。
たぶん最初にサントリーや伊藤園がお茶を缶に詰めて大ヒットとばしていた頃には話も早かったのだろう。何しろまだお茶やウーロン茶の缶飲料なんて数種類しかないのだから、少々酸化していようが、添加物でにが酸っぱい味になっていようが、消費者も物珍しさで買っていたのだから。きっと今頃業界関係者は企画会議の時に「いい時代だったなあ」と、当時を懐かしんでいるに違いない。
今の販売部長 「あのころって商品名がずばり「お茶」とかでも売れたって本当ですか?」
あの頃の販売部長 「ああ。おれなんかうっかりウーロン茶の缶に間違えて緑茶入れたのに、誰も気がつきやしねえよ。」
今の販売部長 「いいなあ。今なんか新商品出すのに、まだ版権とられていない名前見つけるだけでも一苦労ですよ。」
あの頃の販売部長 「『茶髪』とかどうだ。今のギャルの髪型にひっかけて。」
今の販売部長 「残念ながらもう1996年にとられてます。」
確かに今の時代、きっとお茶担当は大変なのだろう。
ウーロン茶、緑茶、紅茶がひととおり全メーカーから発売されたあと、世の飲料会社は一時こぞって珍しいお茶の発掘にいそしんだ。そのため、町にはいつの間にか訳の分からないお茶が山のようにあふれかえる始末だった。ハトムギ茶、ほうじ茶、玄米茶などはあっという間に出尽くされ、あずき茶、ゴーヤ茶、ローズヒップティーと、まるで世界中をお茶辞典片手に飛び回る商品開発部の若手の姿が見えてくるようである。
(アフリカの奥地にて)
某飲料会社開発担当:「こちらで幻のお茶ワマキキ・ペペがあると聞いたのですが、独占販売権を確保したく、日本からやってきました。酋長さんはいらっしゃいますでしょうか?」
現地住民:「ホガラペ?」
某飲料会社開発担当:「ですから私、商品開発の渡辺というものでして、酋長さんの名前でぜひ商品を——あっ、なぜしばるんです! 違います。怪しいものじゃりません。ちょっと君! 君——!」
で、ひととおり「ワマキキ・ペペ」に至るまであらゆるお茶が出尽くすと、次は仕方ないので、まったく新しいお茶を作り出す方向が主流になった。といっても、所詮、ものはお茶である。どう改良しようとそんなに珍しいお茶などできようはずもない。第一、珍しい味だったら、誰もそれが「お茶」だと気がつかない。
そこで出てきた苦肉の策が「ブレンド茶」である。ダーツでランダムで選んだとしか思えないほどの数のお茶をごちゃまぜにして出すのが、各社の一時期の方針だった。だから十六茶やら二十茶がどんどん出てきて、しかもどれも入っているお茶の数を全部表記しないといけないので、原材料が京都のマニアックな喫茶店のメニューみたいになっていた。
どんな色もある程度以上に混ぜると黒になるのと同じ理屈で、ブレンドもやるだけやると、だいたい全部にたような味になってしまい、徐々にあきられてきた事に気がつき、メーカーもだいぶ苦しくなった。しかし、そこに都合良く健康ブームがやってきたので、次に注目されたのが「成分」である。カテキンはもちろん、各種ビタミン・ミネラル、フラボノイドに乳酸菌と、とにかく味が変わらずに添加できるものはみんな添加する勢いで「成分」がお茶に入り込んでいった。ついに数年後には「カルシウム・ウコン・アガリクスの入った、糖尿病によく効く、コレステロールも下げる、厚生労働省指定健康食品のお茶」みたいな、どの部分が本来の成分なのか識別不可能な商品が出るに至った。
ことここに至って、消費者も舌が肥えてきて、どうもこの手の商品の売り上げが落ちてきたらしい。少し前から新たなトレンドがお茶業界に進出している。
お茶の「ブランド化」である。
そもそもよほど舌に自信がある人でも、お茶を缶に突っ込んで数週間ほっといたあと飲み比べて、違いが分かる人などほとんどいないと思うが、にも関わらず、産地を厳選し、生産者を特定し、ついには老舗の御茶屋さんの名前まで借りたブランドものが棚を飾り始める。
これらのお茶は、今までの「おーい、お茶」に代表されるぞんざいな名前とは一線を画した、おしゃれな名前が大きな特徴である。大変いいアイディアだが、問題はそれ以外にさしたる特徴が出せなかったことだろう(何度も言うが、とにかくお茶なのだから)。最初の一回はみんな期待して飲んでくれるものの、飲み終わったあとの99%の人の感想はこうである。
「っていうか、お茶じゃん。」
いや、だからお茶なんだよ、と泣きそうになりながら言っている商品開発会議の様子が想像に難くないが、彼らはそんな感想にもめげず、ついに昨年、究極のアイディアを紡ぎ出す。
開発マン1 「味を変えられないならさ、いっそパッケージ変えるってのはどう?」
開発マン2 「そんなの毎月やってるよ!」
開発マン1 「いや、そうじゃなくてさ。形を変えるんだよ、ペットボトルの。」
この話し合いの結果がどうなったかというと、これは言うまでもないだろう。コンビニのお茶のペットボトルコーナーに行ってみれば、広辞苑を引いても形容する言葉が見つからない奇天烈な形の入れ物がいっぱい並んでいるはずだ。
もう、こうなってくると、あきれるとか笑えるとかを通り越して、今ではぼくはお茶業界の次の動向が楽しみでしょうがない。苦境に立たされたアサヒあたりが苦し紛れにお茶を紫色に着色して「カラフル茶」とかを出してくるのではないかとひそかに期待している。
とにかく、かくして特徴を出すのが難しい商品になんとか独自性を出そうと、コンビニの陳列棚をめぐるお茶開発戦争は今日も熾烈を極めていく。お茶開発マンたちの飽くなき努力には頭が下がる思いである。——まあ、それでもお茶業界はまだいいのかもしれない。ミネルウォーター担当の商品開発部など、いったいなんと同情の声をかけていいのかさえ、正直分からない。

コメントは受け付けていません。 | エッセイ

まさにアポカリプス

4月 6th, 2005 — 10:51pm

昨日、すごいものを見ちゃいました。
「バイオハザード2:アポカリプス」
ご存知、全ゲーム機制覇の超有名ゾンビ皆殺しゲーム「バイオハザード」の映画化第二弾です。
もちろんこれに先駆けること数年、最初の「バイオハザード」もぼく、恥ずかしいことに映画館で観ています。しかも、ほかに観るものがなかったから観たのではなく、同時にハリーポッターをやっていましたが、迷うことなくまっすぐにバイオハザードに入っていきました。
どんな内容のシリーズなのかといえば、要は「ゾンビ映画」です。ゾンビだらけのところに人間数人が取り残され、そこから生きて脱出するために過剰な暴力と、不必要な残虐描写が炸裂しまくるという、よくあるパターンの大変愉快な映画です。ほかのゾンビ映画との唯一の違いは主人公が逃げまどうどころか、迫り来るゾンビに三角蹴りを入れたりする、脚線美の優れた美女だということぐらいです。
(知性ある女性の方のほとんどはこのあらすじを読んで「誰がこんな映画観るんだ」と考えている頃だと思いますが、ほとんどの男性はもうこの行を読んでいません。今、近くのビデオ屋でバイオハザードを借りている最中です。)
まあ、確かに前作もバカ映画です。最後の敵が狂ったコンピュータだというのですから、まあ、そんなに期待しない方が賢明な映画であるのは確かです。公平な目で採点すれば、せいぜい10点満点で6点がいいところの作品だと思いますが、ぼくはたまに10点満点で6点がいいところの、ヒロインがゾンビに三角蹴りをかます映画が無性に観たくなる時があるので、昨日がそういう日でした。
なので、ちょうどバイオハザード2のDVDも準新作に落ちて、一週間レンタルが可能になったようだし、いい借り時かと思って借りてきました。傍らで用事をすませながら、脳の半分だけで観るのにちょうどいい映画というのも、ちゃんとこうして需要があることが分かります。
再生してみると、さっそくのっけからかましてくれますバイオハザード2。
10分以上ずっとコマーシャル。
途中で自分が何を観ているのか忘れるほど映画の予告編を見せられるのですが、まあ、「バイオハザード2」に限って、こういうのもある種のギャグとして許されてもいいことを、製作者側もよく分かっているのでしょう。仕方ないので、面白くもないのに、なんちゃーなしに全部観ました。
結果的にこの予告編がDVDで一番面白い部分だったかもしれません。
やっと本編開始から十分。正直ぼくはバカ映画というのがけっこう好きで、ダイハードではレニーハーリン(バカ映画界のスピルバーグ)が監督したパート2が一番好きというような不届きな人間です。マルコムXよりもXメンの方が断然好きだし、がんばればタイタニックはおろか、ジュラシックパークでも泣くことができるやつです。稲村ジェーンを公開初日に見に行ってしまいましたし(これはさすがに後悔しています)、去年はどうなるか知っていながらも「デビルマン」を喜んで観に行った男です。そのぼくが映画が始まって十分——本気で言葉を失ってしまいました。
とても薬の影響なしで書かれた脚本だとは思えません。
(以下、映画のネタバレがありますが、この映画そのものが巨大なネタみたいなものなので、あまり気にならないと思います。)
映画が始まってまもなく、主要登場人物数人が教会の中にゾンビと共に閉じこめられ、早くも大ピンチを迎えます。そこへ我らが主人公の三角蹴りヒロイン・アリスが間一髪救助に飛び込んでくるのですが、その飛び込み方がバイクにまたがって、ステンドグラスの壁を突き破って入ってくるという大変派手なものです。
この段階でも、もちろんつっこみどころは山ほどあります。「直前のシーンにバイクなんか乗ってなかったじゃないか」という根本的な疑問も含めて、いくつかの意味不明な矛盾があるのですが、それは次の巨大な疑問から比べると、どうっちゅーこともないようなものばかりです。
いったいアリスはなぜいきなりバイクに飛び乗って、近くの教会のステンドグラスに飛び込みたくなったのでしょう? 見ず知らずの他人が数人、町の中のある特定の建物の中で襲われていることをなぜ分かったのでしょう? それともアリスは日常的に教会のステンドグラスにバイクで突っ込む趣味があったのでしょうか?——これがぼくには大変気になって仕方がありません。
……分かりました。
じゃあ、仮にゾンビに襲われている声が外から聞こえたのだとしましょう。(もちろんこの時点で彼らのいる町はゾンビに征服されているので、きっとあっちこっちから悲鳴が聞こえていると思いますが、それは気にしないことにします。)確かにそれなら何もかも解決します。誰だって廃墟になった町からなんとか我が身ひとつで脱出しようという時に、傍らの教会の中から聞いたこともない人(下手したらすでにゾンビ)の悲鳴が聞こえたら、真っ先に乗っているバイクごとステンドグラスを突き破って侵入することでしょう。いいえ、ドアを蹴破ったり、窓の鍵を壊したりはしません。即バイクからステンドグラスでしょう。間違いありません。絶対です。
しかし、問題はそれだけでありません。
教会の中に飛び込んだアリスを迎え撃つのは数体のゾンビ犬。この時アリスは都合良く手に入れた重火器を何丁も体に下げています。しかも、あとで分かることですが、彼女、素手でもゾンビの首を軽くひねってしまえるような超人的な能力の持ち主です。そのアリスが最初に向かってきた犬に対してどうするか。
重火器で粉々に撃つのか? 鉄拳をくらわして叩きのめすのか?
いいえ。アリスは廃墟の町をおそらく唯一移動できそうな手段である、虎の子のバイクを犬にぶつけて、引火させ、犬はおろか、建物の何パーセントかを吹き飛ばすのです。外にはゾンビがいっぱいいることを考えると、壁はできるだけ残しておいた方がいいような気もしますが、我らがアリスはそんな甘っちょろい女ではありません。爆発の時にそばに人がいたら死ぬんではないかというような疑問も脳裏をかすめることなく、バイク爆弾を力いっぱい放ちます、しかも、そのあと襲ってきた別の犬は簡単に銃で撃ち殺します。どうやら頭にさえ当たれば銃弾一発でも殺せる犬だったようです。——アリス君、ちょっと失敗。
この直後、アリスに向かってもう一人のヒロインが「おまえ、いったい何者なんだ!?」と叫びたくなる理由がよく分かります。しかもアリス、ゾンビ犬を殺し終わったあとに西部劇よろしく、二丁拳銃をくるくる回してホルスターに戻します。アメリカ人はおおらかなので、こういう状況でも素直にアリスを信じたりできるようですが、もしぼくが彼らの立場なら、ゾンビよりもこのいきなり飛び込んできたバイクを爆発させる女の方がはるかに怖いと思うのですが。
映画が始まって十五分あまりでこれだけの疑問点がすでに浮かんでくるわけですが、残りの一時間十五分も目を疑う展開のオンパレードです。あまりにも多すぎるので、代表的なものだけをいくつかあげておきます。
まずはエキストラの数が足りなかったのか、よーく観ていると、たまに何回も出てきて、何回も殺されているゾンビたち——彼らは基本的に頭を打ち抜けば死ぬことを、全登場人物、映画冒頭ですでに分かっています。ところが最後に出てくる最強ゾンビ、彼はなぜか体に防具をつけているのに、頭だけ丸出しです。まるで主人公たちの知性を試すかのように、「ほらほら、ここを打ってごらんよ」とばかりに頭を向けて近づいてくるのに、どういうわけか、人間側は全員胴体を撃っては「弾が跳ね返る!」と驚く始末です。どうやらアリス君は力はめっぽう強いようですが、おつむが少々弱いようで……。
すごいのはゾンビ菌に汚染された町の閉鎖に関するくだりです。この事件の原因である巨大企業「アンブレラ社」はゾンビ菌を外に広めないため、町をあわてて壁で閉じこめ、その中に核爆弾を撃ち込んで何もかもを「消毒」する作戦をとります。大変いいアイディアだと思うのですが、いったい町を囲む壁は普段、町の住人にはなんのためのものだと説明していたのかが不思議でなりません。アメリカ人はおおらかなので、そんなことを気にしないのかも知れませんが、ぼくはもし自分の住んでいる町が高い壁でぐるっと一周囲まれていて、明らかに見張り塔付きの巨大なゲートでしか出入りできない作りになっていたら、相当気になると思います。しかも、その中心にある工場がバイオ技術の研究プラントだったら、尚更です。
しかも、この核爆弾による町ひとつを木っ端微塵に吹き飛ばす出来事を、巨大企業は見事に世間から隠蔽してしまいます。代わりに原子力発電所の暴走事故がでっちあげられ、隠れ蓑にされるのですが、不思議と世界中であまり疑問は起きなかったようです。映画冒頭のシーンで「死者が町を歩く!」というでっかい写真入りの新聞の一面記事が確か落ちていたように思うのですが、そんな珍しい事件もこういう御時世だから、たいしてインパクトがなかったのかもしれません。
「なんだ。死人が歩いているだけか。それよりも原子力発電所がどうしたって? えっ、死人が歩いていたのと同じ町で事故? たまたまだろう。どっちもよくあることだし。」
と、このようなシナリオの元で、映画はすすんでいきます。この見事なシナリオと共に、敵を奇襲するために主人公が高層ビルの側面を駆け下りてくるという想像を絶する演出を思いつく監督の手腕によって、バイオハザード2は比類なき作品に仕上がっています。(あるいはぼくが間違っていて、これは本当は映画ではなく、中学生男子に一億円の予算で映画を撮らせたらどんなものができるのかを調べる科学的な実験なのかも知れません。)
ぼくはエッセイを一本書くこともできたし、ここ数年の映画で「デビルマン」に続いて、二番目に笑うこともできたので、大変有意義な時間を過ごさせてもらったのですが、もしどうしてもどぶに捨てたいお金があるか、おおらかな気持ちになりたくなったら、ぜひご家庭で「バイオハザード2:アポカリプス」をお楽しみ下さい。
最後にこの感想文を締めるにあたって、「バイオハザード2」が10点満点で何点か書きたいところなのですが、小数点以下の数字の表記の仕方を忘れてしまったので、残念ながらできそうにありません。ご容赦下さい。
【本日の教訓】
この映画をもし「自分が観た歴代ベスト10映画」のひとつに選んでいる男性にデートに誘われたら、かなり慎重にお付き合いを考慮したほうがいいかもしれません。

コメントは受け付けていません。 | エッセイ

茶髪戦隊バトルシスターズ

4月 5th, 2005 — 12:21am

世界を静かに侵略するオタ星人の魔の手から全世界を守るために、コムサデ長官が集めた選りすぐりの戦闘部隊——それがバトルシスターズである。巨大戦艦ラフォーレに乗り込み、ブランド品を全身にまとって、彼女たちは今日もオタク文化と戦う!
【バトルシスターズメンバー紹介】
バトルシャネル
本名:真行寺唯 年齢:22
バトルシスターズのリーダー。熱血漢で、三度の飯よりケンカが好き。世界一の格闘家を目指して修行中。好きな言葉「うぜぇ」。ポリシーは「ユニクロとGAPは買わない」。
バトルエルメス
本名:阿久津マイ 年齢:31
田園調布のマンションに住んでいて、麻布十番のブティックを経営している。カフェのスイーツを食べ歩くのが趣味。週末にはよくソウルに焼き肉を食べに行く。得意技:狙撃。
バトルヴィトン
本名:三村瞳 年齢:27
庶民的なOL。ほかの三人はマジうざいと思っている(ドドメは数に入っていない)。なんだかんだ言っても自分が一番かわいいし、戦闘とかあんまり興味ないしー、でもコムサデ長官はちょっと渋いからもうちょっといてもいいかもー、と思っている。本命以外にキープが一人いる。本当はバトルシャネルになりたかった。
バトルサマンサベガ
本名:ayaka 年齢:15
渋谷系のギャル。極端なミニスカートだが、見せパンツなので気にならない。あまり長い間立ってるときついので、よくうずくまる。骨粗鬆症。彼氏と三ヶ月以上続かないのが悩み。東横線で痴漢に延髄蹴りを入れているところをエルメスに見られ、スカウトされたのでとりあえず入った。でも、ちょっと飽きてる。
バトルドドメ
本名:山田良夫  年齢:18
唯一の男性メンバー。本当はバトルレッドのはずだったが、「おまえレッドっていうよりドドメ色だろ。」のシャネルのひとことでバトルドドメにされた。一応空手有段者だが、気が弱いので暴力をふるえない。ストレスがたまった時には布団を丸めて殴りまくることにしている。尊敬する人は葛城ミサト。実は2ちゃんの住人で、アニメの声優板に出入りしているが、それだけはほかの四人に死んでもばれないようにしている。
今の悩みは「どう考えてもサマンサベガだけ並びにあってないだろう」と思っているが、怖くて口に出せないこと。実はドドメ色の服の下にひそかに赤色のシャツを着ているが、この前シャネルにばれて「なんだよ、てめえ。おまえ、それレッドのつもりかよ、こら。笑わせんなよ、おい。」と一蹴され、罰として全員の肩もみを一週間させられた。
バトルシスターズが今日もいく! (気が向けば)
注:これは向山の次回作ではありません。

コメントは受け付けていません。 | エッセイ

物語の法則 part1 【時代別男性&女性キャラの法則】

4月 1st, 2005 — 10:59pm

こんばんわ。「物語の法則」研究家の向山貴彦です。
物語の約束事も時代と共にどんどん移り変わっていきます。中でも男性と女性の役割はこの二十年で大きく変化してきました。今日は前世紀と今世紀で、物語の中の男女の役割がどう変わったのかを一緒に見ていきましょう。
典型的な女性主人公の名前
20世紀:しおり、あきこ、ゆうこ
21世紀:はるか、ひとみ、惣流アスカ・ラングレー
典型的な主要女性キャラの性格
20世紀:おしとやかで控えめ、家事が得意
21世紀:周囲の全男性よりもぜんぜん強い
20世紀の物語ではとにかく女性はサポート役でした。基本的には恋人として、妻として、母親として、男性の主人公を影から助けるか、クッパに誘拐されるのが主な役割でした。しかし、今では男女のペアが戦闘に派遣される場合、たいてい女性の方が格闘技の専門家で、男性はパソコンを扱う虚弱体質の理数系だったりします。
典型的な主要男性キャラの役目
20世紀:最前線で敵を討つ
21世紀:主要女性キャラにいじめられる
典型的な主要女性キャラの役目
20世紀:情報収集、ごはんの準備
21世紀:相手を皆殺しにする
主要女性キャラが追いつめられた時に男性に発する典型的な台詞
20世紀:「助けて〜」
21世紀:「さがってな」
代表的な主役男性キャラと台詞の例
20世紀:矢吹丈 「かかってこいよ!」
21世紀:碇シンジ 「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ」
主役男性キャラの特技の例
20世紀:右ストレート
21世紀:現実逃避
男性キャラは女性主人公の台頭によって、年を追うごとに肩身が狭くなっているようで、すでに見るに堪えられない状況になりつつあります。今もし矢吹丈がヒロインに「女はじゃまだ。さがってな。」などと言って押しのけようものなら、後ろ回し蹴りを食らった上に、取り巻きの女性にみそかすに言われ(「その髪型何? それかっこいいつもり? ばっかじゃないの。」)、挙げ句の果てにセクハラで訴えられて明日のないジョーにされてしまいます。我々男性には恐ろしい時代になったものです。
とにかくこうまで役目が変わってしまうと、物語の内容もかなりの影響を受けます。いくつか例を見ていきましょう。
ゾンビの群れに襲われた女性主人公の顛末
20世紀:命からがら島へ脱出
21世紀:ゾンビに同情したくなるまで徹底的に反撃する
典型的なヒロインの設定
20世紀:病気の両親に代わって、兄妹などの面倒を見ている
21世紀:無能な両親に代わって、世界などを救う
典型的なヒロインが持っている小道具
20世紀:コンパクト、口紅、魔法のステッキ
21世紀:自動式小銃、モビルスーツ、格闘技の皆伝書
熱血で我を顧みない男性キャラの物語内の位置づけ
20世紀:主人公、1号機に乗る人
21世紀:みんなが止めているのに最初に飛び出して、いかに相手が強いかを示すためだけに死んでくれる人
内気でひきこもりのいじめられっ子の男の子の物語内の位置づけ
20世紀:中盤のエピソードで主人公の優しさを見せるために、主人公によって都合良く救われるちょい役
21世紀:主人公
頑固で一徹な中年男性の物語内の位置
20世紀:艦長、コーチ
21世紀:いない
めがねをかけて、勉強が得意で、華奢な体つきの男性キャラの物語内の役目
20世紀:「博士」あるいは「めがねくん」というあだ名で、読者に難しすぎる内容を懇切丁寧に解説する人
21世紀:唯一主人公並み、あるいはそれ以上に強い人
まとまりのないクラスを表現する際の男女の比率と役割
20世紀:騒いだり暴れたりしている男子の集団と、両手を腰に当ててそれをしかっている委員長の女の子
21世紀:化粧をしたり、プリクラを交換している女子の集団を必死になだめている気の弱い男の子
男性ばかりの集団にたった一人だけ属している女性キャラのもっとも重大な役目
20世紀:みんながくじけそうになった時にはげます
21世紀:最後のとどめをさす
いかがでしょうか?
今日は現代における男性と女性の物語内の役目についてみてきました。
このような変化がもっとも著しく反映されているのがゴレンジャーに代表される「戦隊もの」の構造変化でしょう。
昔はピンクの位置に女性が一人いるだけで、それも全体の中では非力なキャラとして描かれていました。中盤で不幸な少年を助けて、一人で懸命に怪人と戦い、寸でのところでレッド以下の男性群に救われ、「よくがんばったぞ、ピンク」などとほめられたりするのがせいいっぱいの時代でした。
それが今では女性キャラも増え、比率も限りなく半々に近づいています。今もし上のような状況が起きたら、レッドたちが駆けつけてきた頃にはピンクは八つ裂きになっている怪人の死体の上に座って、戦闘中にはげたネイルペイントをやり直しながら、レッドたちに言うはずです。
ピンク「やっときたのかよ。」
レッドたち「ピンク、無事なのか!? よかった!」
ピンク「ざけんなよ、てめえら。マジおせーんだよ。だから、いつもてめえらだせーって言ってんだよ。もういいよ、あたし来週からソロになるから、おまえらもうこなくていいよ。」
こうなったら「女性四人の戦隊に一人だけ男性」、なんていうパターンも出てくるのはもはや時間の問題です。男性は女性四人に勝手に衣装とか決められて「おまえダサイからドドメ色ね」といじめられ、出撃する時も「ちょっと、あんた先に様子見てきて」などと虐げられ、五人揃っての決めポーズの時もレッドのハイヒールを頭で支える役にさせられたりすることでしょう。しかも女性はみんなブランド品で身を固めているので、当然名前もこうなります。
「バトルエルメス!」「バトルシャネル!」「バトルヴィトン!」「バトルサマンサベガ!」
「バトル……ドドメ……。」
「なにちっちぇえ声で言ってんだよ、てめえ! いやなのかよ、その名前よお!」
「いえ。気に入ってます。」
「じゃあでっかい声で言えよ、こらぁ!」
「バトルドドメ!」
「けっ。うぜっ。おい、みんなドドメほってバーゲン行こうぜ。」
21世紀は男性にとって、大変な時代になりそうです。

コメントは受け付けていません。 | エッセイ

Back to top